くしゃみや咳も出ていて、食欲もなさそう。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
フェレットも人間と同じ哺乳類なので、風邪やインフルエンザに罹ります。
フェレットが風邪をひくと、どうなるのでしょうか。
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フェレットの風邪の症状
フェレットの風邪の症状は、人間とほとんど同じです。
・咳
・くしゃみ
・鼻水(逆に鼻が乾くこともある)
・食欲低下
これからの症状が全て出ることもあれば、発熱と咳だけ、というように、症状の出方も人間と似た様子になります。
発熱などで動けなくなると、いつもきちんとトイレができているのに、その場で排泄してしまったり、ウンチがゆるくなってしまったり、普段と明らかに違う様子になります。
フェレットは通常、38度前後の体温ですが、風邪をひくと40度近くまで上がることもあります。
この時、人間であればたくさん汗をかいて熱を下げることができますが、フェレットは汗腺が未発達のため、汗で体温調節ができず、とても危険です。
「風邪は寝ていれば治る」は、抵抗力のある人間だけができることで、フェレットは若くても身体の小さい動物です。
早めに動物病院で診てもらってくださいね。
フェレットの風邪は人間にうつる?
フェレットが風邪をひくと、人間にうつることがあります。
同様に、人間が風邪やインフルエンザを発症して、それがフェレットにうつることもあります。
フェレットに風邪がうつる話はフェレ友(フェレット友達)さん達から聞いていたので、私自身も風邪をひいた時はとても焦りました。
人間は市販の風邪薬で簡単に治せることも多いし、どうしても動けなくなれば仕事を休んで養生できます。
でも動物が体調を崩すと大変ですよね。
動物病院に行くのは仕方ないとして、日中留守にしなければならない我が家のような家庭では、心配で仕事どころではなくなります。
とは言っても、フェレットの看病で何日も仕事を休むわけにもいかないかなぁと悩んだりもするし、飼い主も辛いところです。
フェレットの風邪の治療は血液検査から始まる
フェレットの風邪は人間と同じ、とお話ししましたが、発熱でグッタリしているフェレットを見て、すぐに「風邪だ!」とは、なかなか飼い主さんは気づけないかもしれません。
仮に人間が風邪をひいた後でフェレットが体調を崩した経緯があって、風邪かもしれないと思っても、獣医さんのような専門の方は、様々な病気を疑わなくてはなりません。
そのため、初めに血液検査が多く行われます。
私も経験があるのですが、フェレットは肝臓の数値が上がった時にも、動きが極端に悪くなります。
風邪かもしれないと思っても、その原因は違うところから来ていることもあるのです。
場合により、レントゲンや、エコーなども使うことがあります。
血液検査やその他の検査などを経て、風邪と診断された場合、抗生剤が処方されることが多いようです。
風邪の菌をやっつけようということですね。
抗生剤は、粉状のものや、粉を水やシロップで溶かした液状のものなど、いくつかの種類があります。
通常は液状で処方されることがほとんどです。
これを1日2回、フェレットに飲ませるのが一般的です。
フェレットへの薬の飲ませ方
フェレットの味覚は、人間とはだいぶ違うようです。
そして、「これならどのフェレットも好む!」というものは、私の知る限り「フェレットバイト(バイト)」くらいしかないのではないかと思います。
そのため、抗生剤の投与はフェレットの様子を見て判断するのが良いでしょう。
投与には、基本的に2つの方法があります。
シリンジを使う
針がついていない注射器の形状をしたものを、「シリンジ」と呼びます。
これに抗生剤を必要量取って、フェレットの口の横から少しずつ投与します。
正面から投与すると、勢いで喉を直撃してフェレットがむせてしまうので、犬歯の後ろ辺りから、口の中央に向けて液を入れてあげるのが一番良い方法です。
シリンジの口の周りにバイトを薄く塗って、フェレットがそれを舐め始めたところで薬を入れて飲ませるのがスムーズですが、原液でそのまま飲める子であれば、バイトを塗らなくても投薬できます。
バイトは舐めるけれど、薬が口に入ると嫌がるようであれば、初めから抗生剤の中にバイトを混ぜて与えても大丈夫です。
小皿で与える
シリンジ自体を嫌がるフェレットの場合は、小皿に抗生剤を入れて与えることもできます。
うちのフェレットの中にもシリンジを全力で拒絶する子がいたので、この方法で与えていました。
原液のままだと飲まない子であれば、シリンジ同様にバイトを混ぜて与えても大丈夫です。
ここでは「バイトを混ぜる」と記載しましたが、フェレットが好むものであれば、ふやかしフードや高栄養パウダーなど、何を混ぜても大丈夫です。
ただし、一度で必ず飲み切れるようにしてください。
また、多頭飼いの場合は、他のフェレットが飲まないように見ていてください。
フェレットは好奇心旺盛なので、何でも興味を示します。
知らないうちに他の子が飲んでしまうこともよくあるのです。
シリンジの加工方法を知っていると便利
シリンジは、先端が細く作られています。
そのため、とろみのある薬やバイトを混ぜたものでは、詰まりが起こります。
詰まりを取ろうと力を入れて押すと、突然大量の薬が口の中に噴射され、フェレットが驚いて投薬を嫌がるようになってしまいます。
そこで、投薬前にシリンジを少し加工しておくのがおすすめです。
やり方はとても簡単です。
②カットしたシリンジの先端を、ハサミの先や丈夫な箸などを差し込んで、適度な穴の大きさに広げる(やり過ぎると先端が割れてしまうので注意!)
③シリンジの先端をライターで軽く炙り、切断面を整える(カットしたままだと先端が鋭利になっていて、フェレットの口を傷つけることがあるため)
シリンジはフェレットが体調を崩した時のふやかしフードの強制給餌にも活躍してくれることがあり、この方法を知っていると便利です。
先端のカットは必要に応じて5mm以上行うこともありますが、あまり切り過ぎると、中のものが勝手に流れ出てしまうのでご注意くださいね。
風邪の時は栄養、水分補給と安静が大切
人間もそうですが、フェレットも風邪で体力を奪われるので、栄養補給をいつもよりしっかり行ってあげるのがベストです。
フェレット用の高栄養パウダーを餌に振りかけるのも良いし、食欲が落ちているようであれば、ほんの少し温めたふやかしフードに高栄養パウダーを混ぜて与えてあげると、栄養と水分補給が同時にできます。
特に保冷剤などで身体を冷やす必要はありませんが、呼吸が荒いようであれば、清潔なガーゼに水分を含ませて、口元から少しずつ水分補給してあげるのも良いかもしれません。
また、多頭飼いの場合は、他のフェレットにうつることを考慮して、しばらくは1匹で静かに過ごせるようにしてあげられると良いと思います。
留守中、風邪をひいた子のためにふやかしフードを置いておくと、元気なフェレット達がモリモリ食べ切ってしまうこともよくあります。
「元気な子は食べちゃダメ!」と言って理解してもらうのは、とても難しいですよね……
フェレットの風邪は人間にうつる?【まとめ】
・発熱でグッタリしているのは危険すぐ病院へ
・フェレットの風邪は人間にうつる。
逆もあり
・治療は検査の後に風邪と診断されれば抗生剤が処方される
・抗生剤はシリンジまたは小皿で投与する
・原液のまま飲めない場合は好きなものを混ぜて与えるのがおすすめ
・シリンジの先端を加工すると投薬が楽になる
・風邪の時は高栄養、水分補給、安静に!
・ふやかしフードも有効
フェレットは高熱を出すと、動けなくなり、トイレもご飯もうまくできず、飼い主としてはいてもたってもいられなくなると思います。
でもきちんと治療して養生すれば必ず治ります!
一日も早く元気になるように、優しく看護してあげてくださいね。