この呼吸法はパンティングと呼ばれており、散歩後や夏の犬と同じ呼吸の仕方です。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
この呼吸をすることで、体内に蓄積している熱を効率よく放熱し、体の温度が上がりすぎないようにしているのです。
フェネックは寒暖差の強い厳しい環境を生き抜くために、その他にも様々な寒暖対策を持っています。
今回はそんなフェネックの寒暖対策についてご紹介していきます。
Contents
フェネックの呼吸の仕方は放熱を促すパンティング!
フェネックは気温が35℃を超えたり、散歩や運動後にパンティングと呼ばれるハッハっハッと口を開いて小刻みな呼吸をすることがあります。
この呼吸方法は犬が散歩の後や熱い時に体温を調節するためにする呼吸方法と同じ呼吸方法です。
フェネックはなぜ、このような呼吸をするのでしょうか?
フェネックはなぜパンティングをするの?
フェネックの住んでいる砂漠地帯は一見四六時中暑いイメージですが、実際のところは朝と夜での寒暖差があるとても厳しい環境です。
日中は気温が猛烈に高くなりますが、早朝や夜は気温が劇的に低くなり、0℃が近くなることも多く、1日の寒暖差がとても激しいのです。
フェネックは気温が35℃を超えるとパンティングをして、体にこもっている熱を放熱し、体温が上がりすぎないように調節します。
そして日が落ちて気温が下がると、今度はゆっくりと呼吸をして体温が下がりすぎないように維持が出来るようにします。
このように呼吸で体温を調節するフェネックの呼吸数は1分当たり23~690回と昼と夜で大きな差があります。
このように呼吸数を変えることで、砂漠地帯での厳しい環境に負けないようにしているのです。
フェネックが持ってるその他の気温対策は?
フェネックは厳しい環境を生き抜くため、先ほどご説明したパンティング以外にも暑さ・寒さ対策を持っています。
他にはどんな気温対策を持っているのか、ご紹介していきますね。
*大きな耳
顔を覆い隠せるくらいの大きな耳は、フェネックならではの特徴で、かわいらしく見える1つのポイントですよね。
実はこの特徴的な耳も、気温対策になっています。
耳は皮膚が薄く、血液中の熱が体外に逃げやすい構造になっています。
そのため、フェネックは大きい耳を持つことで効率よく放熱をして砂漠の恒温に負けないようになっています。
ちなみにこの耳は聴覚が鋭く、小さい音でも過敏にとらえることが出来るので、エサ探しや遠くの天敵の音聞き分けて、すばやく逃げることにも役立っています。
*全身の毛とふわふわの尻尾
フェネックの全身の毛やふわふわした尻尾は、一見暑そうにも見えますが、実は暑さ・寒さの両方の対策にもなっています。
日中気温の高い時間帯は日差しも強くなるため、全身の毛やふわふわの尻尾で強烈な日差しを遮断して、皮膚からの熱吸収を抑制しています。
気温が0℃近くまで下がる夜には全身の毛はコートの役割、ふわふわの尻尾でお布団の代わりもしてくれます。
フェネックの呼吸の仕方はなぜ速くなる?【まとめ】
フェネックは小さい身体で過酷な環境を生き抜くために様々な工夫を持っています。
飼育環境下ではフェネックの適温である25~28℃に維持する必要があるためあまりパンティングを見る機会はないかもしれませんが、暑い時期の散歩後などにはみられるかもしれません。
パンティングが見られた場合には、放熱を促している=体温が熱いということになりますので、水分補給をさせるようにしましょう。
また、室内で見られた場合、フェネックにとって暑い環境かもしれません。
そのため、室温のチェックをして、適温に保ってあげるようにしましょう。