リクガメは長寿で、飼育をはじめるにあたって「飼育スペースは十分に確保できるか?」という点は大きな悩みどころです。
とくに、飼育スペースが限られているマンション住まいの方にとっては、成長しても大きくならないリクガメの種類を選ぶことは重要です。
この記事では、大きくならないリクガメの種類や選び方、飼育の注意点などを詳しく解説していきます。
大きくならないリクガメの種類
大きくならないリクガメには、以下のような種類が人気です。
ヘルマンリクガメ
ヨーロッパ原産のリクガメで、最大甲長は20~30cm程度です。
比較的飼育が容易で、性格も大人しく、初心者の方にもおすすめです。
3つの亜種が存在し、ダルマティアヘルマンリクガメが最も小さく、約15cm程度までしか成長しません。
ヒガシヘルマンリクガメは約30cm、ニシヘルマンリクガメは約20cmまで成長します。
ギリシャリクガメ
ヨーロッパ、中東、アフリカに分布し、最大甲長は20~30cmです。
ヘルマンリクガメに似ていますが、後ろ肢と尾の間にある突起状の鱗で見分けることができます。
丈夫で日本の気候にも適応しやすく、入手しやすいのも魅力です。
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)
中央アジアに分布し、最大甲長は20cm程度です。
前後の足の指が4本ずつしかないことから、「ヨツユビリクガメ」という名前が付けられました。
丈夫で飼いやすいことから、人気のある種類です。
パンケーキリクガメ
アフリカ東部に分布するリクガメで、その名の通り、平べったい甲羅が特徴です。
最大甲長は15〜20cmと小さく、動きが活発です。
岩場に生息しているため、飼育下でも石などを設置してあげると喜びます。
参考動画
インドホシガメ
インド、パキスタン、スリランカなどに分布するリクガメで、甲羅に星のような模様が入っているのが特徴です。
オスは約20cm、メスは約30cmまで成長します。
温度や湿度の変化に弱いため、飼育にはある程度の経験が必要です。
大きくならないリクガメのおすすめポイント
大きくならないリクガメは、以下のような点で飼育におすすめです。
(1)飼育スペースが確保しやすい: 大きくならないため、限られたスペースでも飼育が可能です。
(2)餌の量が少なくて済む: 小型の個体が多いため、餌の量も少なくて済みます。
(3)長寿: リクガメは長寿で、30年以上生きる個体もいますので、長い間一緒に過ごすことができます。
大きくなるリクガメとは?
ここまではあまり大きくならない飼いやすいリクガメをご紹介しましたがここからは逆の大きくなるリクガメを紹介します。
一般家庭で飼育するのは難易度が高いので注意しましょう。
大きくなりすぎて飼育が難しいカメとして、特に以下の種類が知られています。
アルダブラゾウガメ
世界で最も大きな陸ガメの一つで、成体の重さは最大で250kg以上にもなることがあります。
その巨大なサイズと長寿命(150年以上生きることも)により、一般家庭での飼育は非常に困難です。
ガラパゴスゾウガメ
アルダブラゾウガメに次ぐ大きさを持ち、体重は200kgを超えることもあります。
こちらも長寿で、専門的なケアが必要となるため、個人で飼育するには適さないとされています。
これらのカメは、そのサイズ、寿命、そして必要な特別なケアのため、一般的なペットとしては向かず、動物園や専門の保護施設での飼育が適しています。
そのため、飼育を検討する場合は、広いスペース、長期的なコミットメント、そして専門知識が必要になります。
大きくならないリクガメ飼育の注意点
大きくならないリクガメを飼育するにあたって、注意すべき点がいくつかあります。
温度管理
リクガメは変温動物なので、飼育環境の温度管理は重要です。
種類によって適切な温度は異なりますが、一般的には25~30℃が適温とされています。
特に冬は、ヒーターなどを用いて保温する必要があります。
湿度管理
リクガメは乾燥を好む種類と湿度を好む種類がいます。
種類に適した湿度を保つようにしましょう。
紫外線ライトの設置
リクガメは紫外線を浴びることで、カルシウムを吸収します。
健康な甲羅の成長と病気予防のために、紫外線ライトを設置しましょう。
適切な餌
リクガメは草食性で、野菜や野草が主食です。
栄養バランスを考え、様々な種類の野菜や野草を与えましょう。
また、カルシウム不足にならないよう、カルシウム剤を添加することも大切です。
ほうれん草やキャベツはカルシウムの吸収を阻害するため、避けるべきです。
大きくならないリクガメ【まとめ】
大きくならないリクガメは、飼育スペースが限られている方でも飼育しやすいペットです。
しかし、リクガメは長寿な動物であり、飼育には責任が伴います。
飼育をはじめる前に、種類ごとの特徴や飼育方法をしっかりと理解しておくことが大切です。