そのため、虫が苦手な人にはちょっと飼いにくい生き物だったのですが、最近になってヒョウモントカゲモドキ専用の人工餌が発売されました。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
値段的にはちょっと割高ですが、虫に触らなくていい、栄養バランスもいい、ほとんどの個体が食べる、という点で、画期的な餌といえます。
そんなヒョウモントカゲモドキ専用人工餌の種類や使い方、そのメリットをご紹介します。
人工餌のいろいろ
少し前まで、爬虫類の人工餌はほとんど存在しませんでした。
唯一、水生のカメは何でも良く食べるので、かなり古くから人工餌の研究が進み、多くのメーカーから多様な製品が販売されています。
次に前からあったのは、リクガメフードとイグアナフードです。
ここでいう「イグアナ」とはグリーンイグアナのことで、リクガメもグリーンイグアナも草食性であることから、人工餌の研究が進み、いくつかの製品が発売されています。
さらに、フトアゴヒゲトカゲやアオジタトカゲに使用する雑食性トカゲ用のフードも開発されました。
最近、果実食傾向のあるクレステッドゲッコー専用フードや、ツノガエルフードが発売され、より人工餌のレパートリーが増えてきたところでした。
今回ご紹介するヒョウモントカゲモドキ専用フードは、昆虫食であるヒョウモントカゲモドキが、これだけを食べて育っても問題ないという餌です。
本当に大丈夫?ヒョウモントカゲモドキの人工餌
だんだんとレパートリーが増えてきている一方で、「人工餌って大丈夫なの?」という声もよく聞かれます。
昭和世代ですと、生き物の飼い方の本には「人工餌だけでは栄養が偏ってしまう」と書かれていましたし、リクガメフードやイグアナフードの一部は「高たんぱくなので、それだけを与えるのは良くない」という指摘もあります。
では、ヒョウモントカゲモドキ専用人工餌はどうかというと、人工餌だけを与え続けてベビーからアダルトサイズまで育ち、繁殖もした、という実績がうたわれています。
これが本当なら、カルシウムなどミネラルを含めた栄養バランスがちゃんととれている、ということです。
栄養バランスの面は、心配しなくても良さそうですね。
これまで、虫が苦手でヒョウモントカゲモドキの飼育をあきらめていた、という方に、特にオススメの製品です。
人工餌のメリットとデメリット
人工餌を使う一番のメリットは、餌用の昆虫を使わなくてもいい、という点です。
虫が苦手な方でも、虫の姿を見たり触ったりすることなくヒョウモントカゲモドキを飼育できます。
また、特に生きた昆虫を扱う場合、どうしても餌昆虫の飼育に手間や場所を取られることになります。
餌昆虫も生き物なので、大量にストックすることはできず、自分で繁殖させるなり、定期的に買いに行くなりしないといけません。人工餌なら、多くの量をまとめ買いして保管する、ということも簡単にできます。
栄養バランスもとられているので、カルシウムなどのサプリを添加する必要もありません。
最大のデメリットは、食べない個体がいることです。
販売されているヒョウモントカゲモドキのほとんどはコオロギやミルワームで育てられているので、飼い主が自分で人工餌に慣らす必要があります。
といっても、多くの個体はピンセットから餌を食べるようになりますので、ピンセットで渡されたものは餌、と覚えさせることができれば、あとは簡単です。
また、いくつかの製品が市販されているものの値段が安いわけではなく、そんなにお得ではありません。値段によっては、コオロギのほうが割安、ということもあります。
すでにコオロギでの飼育法が確立されているので、どうしても人工飼料に餌付け直さなければならないことは少ないでしょう。
ヒョウモントカゲモドキの人工餌【まとめ】
餌昆虫が苦手でヒョウモントカゲモドキの飼育をあきらめていた方には、この人工餌の登場は画期的といえます。
値段以外は特に欠点もないので、一度は試してみてもいいかもしれません。