ヤマトヌマエビはオスとメスがいる生体です。
よく観察すると、個々に微妙に違いがあり、オスメスの判別も簡単にできます。
最も分かりやすいのは、産卵期である春から夏にかけて、卵を抱いているのがメスということですが、その時期以外にも判別できる見分け方があるのでご紹介します。
Contents
ヤマトヌマエビのオスメスを見分けるポイント
見た目で見分ける
オスは小型で最大体長3cm~4cm、メスは4cm~6cm程、オスに比べて大型でぷっくりしています。
ヤマトヌマエビの身体には、あちらこちらに斑点模様があり、模様の出方がオスメスではっきりと違いがあります。
オスはきれいに「点・点・点・点」と並んで構成されるのに対し、メスは色が濃く「点・線・点・線」という感じで、斑点模様が多く体表に見え、卵巣を目立たせないためか、背中に一本線がある個体も多くいます。
基本的に、オスはメスを見つけて交接すること、メスは卵を産んで孵すまで保護することに合わせた身体の構造になっていると言えるため、オスの触覚はメスの匂いをかぎ分けるために長く成長しており、メスを捕まえるために胸足が長いという特徴もあります。
とにかく良く動いて泳ぐため、身体つきがスマートです。
メスは頭と体の継ぎ目のところから背中にかけて卵巣があるため、ずんぐりして見えます。繁殖期が来るとどんどん太くなり、背中一面膨らみます。
お腹のあたりも卵を抱くために丸く張り出しています。
動きで見分ける
メスは底で大人しくしていますが、オスは敏捷性があり動きが早いです。
特に産卵前脱皮をしたメスが同じ水槽にいる場合、メスが出すフェロモンに誘われて、オスが暴れまわっていると言えるほど泳ぎまわることもあり、それを抱卵の舞と呼び、メスを追いかけることがあります。
飛びついて覆いかぶさる行動をするのもオスです。
単純に追う行動をするのはオス、逃げる行動をするのがメスと考えていいのかもしれませんね。
オスとメスを飼う時の注意点
オスを少し控えて、メスを多めの割合で飼育するのが良いとされています。
メスは産卵前の脱皮の際にオスを呼び寄せるフェロモンを発します。
そのフェロモンに誘発されてオスはメスを見つけるのですが、産卵の時期にメスの数が少ないと一匹のメスにオスが集中してしまい、負担をかけて殺してしまう現象が起きることもあるそうです。
天然のヤマトヌマエビを捕まえるのも、オスとメスの割合まで考えて捕獲するのは難しいでしょうが、ペットショップなどで直接購入する場合でも、雌雄の割合を指定するのは難しそうです。
通販の場合は「雌雄指定はいたしかねます」とお断りが入っている場合がほとんどです。
水槽のサイズに合わせてヤマトヌマエビの数を調整するとなると、ペットショップで少しずつ買い足していきながらオスメスの数を調整するのが良いのかもしれませんね。
繁殖をさせたい場合は?
オスとメスを飼育しているから繁殖させてみたいという思いを抱く方もいると思います。
ヤマトヌマエビは海と淡水を往復する両側回遊型の生物です。
ヤマトヌマエビを繁殖させるには、汽水をしっかりと作り、産卵床や水草など入れて管理ができれば成功する可能性があります。
うまくメスが抱卵しても、孵った卵は汽水で成長するため、そのための手順やコツが必要になります。
ヤマトヌマエビのオスメスの見分け方【まとめ】
ヤマトヌマエビのオスメスの見分け方と、飼育する場合の注意点について確認してみました。
見た目と動きで確認出来るので試してみてください。
よく動き回るのはオスの特徴ですが、オスメス関係なくすべてのヤマトヌマエビが動き回って落ち着かない時は、水質悪化の可能性もあるので、水質管理も兼ねて日常的によく観察して飼育しましょう。