このページでは、巣穴から顔を出すのが破壊的に可愛い魚イエローヘッドジョーフィッシュについて、ビギナーの方向けに飼育経験をもとに、飼い方や繁殖や混泳などいろいろお伝えします。
水族館でも見かける本種は、飼育者や水槽環境に慣れるほど魅力がでてくる魚です!
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イエローヘッドジョーフィッシュは、目が合うとキュンとします
水族館で展示していた時、初見でこの姿をみたお客様(特に女性)からは「かわいい!」という声が漏れていました。
魚を見て、純粋にかわいいという声が頻繁に聞かれる種類はなかなか限られます。そのなかでも本種は一般層(魚オタクとかではない)お客様からも「かわいい!」と言ってもらえていたなかなかの顔面偏差値を持った魚です。
その可愛い姿とは自分の巣穴からひょっこり顔を出してこちらを見つめている姿です。
ジョーフィッシュの仲間たちは皆共通して立派な口をつかって砂や小石を使って巣穴をつくる生活を営んでいます。
だったら他のジョーフィッシュも穴から顔を出すときはかわいいんじゃないの?と思いますが、種類によっては30∼50㎝になるような巨大なジョーフィッシュもいたり体の色が地味だったり逆に派手すぎたりします。
そんな他種と比べて、本種はちょうどいい(笑)。黄色と白の淡い色合いと6㎝~10㎝程度の程よいサイズ感でかわいらしさがシンプルに感じられます(笑)あとは目。
個体差はありますが他のジョーと比べると目がクリクリしているのも可愛さの要因だと思います。
イエローヘッドジョーフィッシュは落ち着いて飼育しよう!
本種は一般家庭でも飼育できます。レベルで言うと、魚を飼育する楽しさも大変さもわかってきたぞ!もっと他の魚も飼育したい!という人にちょうどいいです。
というのもこの魚は、飼育するにはコツがいる魚です。
少なくとも魚を飼育した経験がある人でないと厳しいのじゃないかな、というのが私の見解です。
では肝心のコツですが、「落ち着かせること」です。
本種は”ビビり”です。
最初のころなど特に音や水槽外の人や動物の動きなどに敏感です。
これらの刺激で怖がってしまい、水槽から逃げ出そうと跳ねて外に飛び出し天に召されるアクシデントもおこりえます(汗)水槽の近くでは音は立てない、ゆっくり動くことです。
飛び出そうとしたときの保険として水槽の蓋は隙間無く閉じておくのもいいかもしれません。
「落ち着かせる」上で水槽の環境づくりもポイントです。
本種は最初の方でも記載しましたが砂や小石を使って巣をつくる魚です。口で穴を掘ったり、砂や小石を器用に運んで穴を崩さないようにして、その中を巣(家)として暮らします。
というわけで、水槽の中にも砂や小石を入れて巣をつくれるようにします。砂や小石の大きさもポイントです。
口の大きさは個体で違うわけで、それで運びやすい砂や石のサイズはかわります。
人で言えば服のサイズを調整するような感じでしょうか。これは実際に観察しながら調節することなので、詳しくは割愛しますが、巣作りの時に観察して砂や小石をうまく運べてないようなら砂や石のサイズを調整したほうがよいです。
そして入れる砂や礫の量ですが、最低でも個体の体長の1.5倍~2倍くらいの厚みになるようにいれておきましょう。これ以上に入れている愛好家の方もいらっしゃいます。
イエローヘッドジョーフィッシュの餌
餌ですが、配慮してあげれば人工餌も食べるようになります。
配慮というのは、適当にまき餌するとかではなく餌をスポイトなどで近くまでゆっくり運んであげるなどです。
「餌くれる人!」とわかってもらえれば積極的に近づいてくる個体も出てきます。
飼育しやすかった点は比較的病気になりにくい魚だったことです。
この点で悩むことは少ないと思うので割愛します。
イエローヘッドジョーフィッシュは混泳できるの?
飼育するうえで、他の魚と一緒に(混泳)できるのか?も気になる人もいると思います。
本種の性格はビビりと書きました。特に理由がないなら単独飼育が無難です。
混泳はおすすめはしないですが、無理かというとそうではないです。僕はハタタテハゼと一緒にしていました。
じゃあイエローヘッドジョーフィッシュ同士だとどうかというと、オスオスの組み合わせだとケンカがおき、オスメスかメスメスの組み合わせだとケンカは発生しにくいようです。
しにくいと書いたのは、水槽の大きさが重要だからです。10㎝程度の小魚だとしても、巣をつくったりテリトリーがあったりします。水槽の中が狭いと、距離も近くなりストレスに感じて攻撃することもあります。
僕は45㎝のキューブの水槽で最大7匹飼育したことがありました。6~7匹だと絶対誰か一匹が攻撃されていたのですが、5匹にしていたらケンカが発生がなくなり平和になりました。だたこれもあくまで参考値です。
やはり生き物ですから、同じ水槽、同じ個体数にすればうまくいくというわけではないです。
ちなみに、オスとメスはどう見分ける?という話ですが見た目では難しいです。
どちらかというと事前に見分けようというより、一緒にしてケンカが起きるならオス同士の可能性が高く、しないならオスメスかメスメスの組み合わせだろうと推測できます。
ついでに繁殖はどうかというと。本種はペアを形成して、繁殖します。
卵を産むのはもちろんメスですが、子育てするのはオスです。オスが口で卵を抱えてうまれてからも一定期間大きくなるまで育てます。
気になる方は「Yellowhead jawfish Bleeding」をコピペしてグーグルで画像検索すると口で立派に抱える姿がみられます。
日本語ページも紹介していますが、海外ページの画像の方が精細に撮影していてわかりやすいです。
イエローヘッドジョーフィッシュの値段は?
さてここまできて飼育欲が高まってきた人向けに本種の値段を書いておきます。
安い値段で一匹4000円、高いほうだと一匹10000円以上はいます。
同じ種類で値段に開きがあるのは物ではなくみな生き物ということ。個体でサイズや健康状態など異なりますしそれに応じて値段はかわります。
あと本種は熱帯魚業界では3種に細分化されています。どう違うかというと色合いの強さや目の黒目の感じが異なってきます。ここら辺までこだわるとキリ無くなりますが、せっかく飼うんだったら実際に見比べて見てお気に入りの一匹を見つけるのもありでしょう。
ちなみに一年を通していつでも購入できる魚ではないです。
私がよく問屋さんとやりとりしていたときに聞いたのは春先が一番よく輸入されるとのことでした。この点は考慮して準備していくと良いのではないでしょうか。
イエローヘッドジョーフィッシュの飼い方!【まとめ】
いかがでしたか?
飼育するには入門種と比べるとちょっと敷居がある魚ですが、飼育者や環境になれてくるとかなり堂々と行動するようになり、飼育者からするとその変化も楽しい生き物です。根気よく飼育していくと慣れるまでの変化も楽しめるでしょう。
慣れている極端な例ですが頭を撫でる動画なんかもあるので、慣れさせればペット的な感覚での飼育も楽しめるのではないでしょうか。