名前がかっこいい語感の魚「ジョーフィッシュ」についての飼育や販売状況について書き綴りました。
ジョーとは「顎(アゴ)」の意味です。
その立派な口を使って巣穴をつくります。
会社の上司に、怖い奥さんに、顎(アゴ)で使われる日々に疲れた時、健気に底砂を掘って運んで巣作りするジョーフィッシュを見ていればきっと癒されるはず、です!
Contents
- 1 ジョーフィッシュは日本ではアゴアマダイという。
- 2 バギーのようなヘマはしないぜ。ジョーフィッシュの立派な口
- 3 「指」を使って調べてみた。ジョーフィッシュの種類数
- 4 顔面偏差値は高めのキューピッド!?イエローヘッドジョーフィッシュ
- 5 見比べるとギョッとする。ファインスポッテッドジョーフィッシュ。
- 6 飼いたいなら買うタイミングが大事。ジョーフィッシュの販売状況
- 7 ジョーフィッシュの飼育ポイント「底砂や石を準備して好みの家をつくらせよう」
- 8 ジョーフィッシュの飼育ポイント「出ないなら出るまで待とうジョーフィッシュ」
- 9 ジョーフィッシュの飼育ポイント③「ルームシェア(混泳)はやるなら慎重にすすめよう!」
- 10 まとめ
ジョーフィッシュは日本ではアゴアマダイという。
ジョーフィッシュは英語での言い方です。
日本ではアゴアマダイと言われています。
後にも触れる、特徴であるアゴがつきます。
水族館やダイビングでは、〇〇ジョーフィッシュの名前で登場する種類もいれば、〇〇アゴアマダイの名前で登場する種類もいます。
名前は違いますがどっちも同じ仲間同士です。(分類学上では同じ仲間内だけどジョーフィッシュともアゴアマダイとも名前に含まれていない種類もいます)
じゃあ「アマ」はどういう意味なりますが、ごめんなさい。わかりません。
味を指している可能性は低いと思います。
この魚を食用にする話はきいたことがないので。
バギーのようなヘマはしないぜ。ジョーフィッシュの立派な口
冒頭でジョーフィッシュの特徴を書きました。
それは口で底砂を掘り巣作りする点です。
このジョーフィッシュのグループは見た目の印象以上に口が立派でかつ器用に使います。
オスが卵を口で保育する種類もジョーフィッシュではよくいますが、写真で見るとよく間違って食べずにそんなにたくさんのわが子を入れられるな!と結構驚きです。
個人的にはワンピースで悪魔の実を口にいれたバギーを思い出します。
バギーは自分の意に反して悪魔の実を食べてしまいましたが、ジョーフィッシュはそんなヘマをせず、せっせと働いて種を繁栄させています。
「指」を使って調べてみた。ジョーフィッシュの種類数
ジョーフィッシュ達は「顎」を使い厳しい自然を生き抜き、刑事や営業は「脚」を使って汗水たらして働き、私は「指」を使ってキーボードを打つ。クーラーが効いた部屋で調べた結果、世界で約80種類、が見つかっているようです。
次はどんな種類がいるか2種類ピックアップしたので詳しくみていきましょう。
(種類数は「FishBase」の情報を引用しています。これからもっと魚について詳しくなりたいという人は知っておいて損はない由緒正しき情報元です)
顔面偏差値は高めのキューピッド!?イエローヘッドジョーフィッシュ
ジョーフィッシュの中では、入手も飼育もしやすいことから水族館でも熱帯魚屋さんでも、見かける種類です。
黄色い頭と白の体。ヒレにはうっすらと青みがある、ほのかな色合いがきれいな種類です。
目が他の種類と比べクリっとしていて、巣穴から顔を出しているときもなかなか可愛いです。
他の種類とくらべると結構いい顔面偏差値あると思います。
私が水族館の飼育員をしているときこの種類は、お客さん(特に女性)からのウケが大きかったことから書いています。
小さいことや身を隠すことが多い魚で目立ってはいませんでしたが、いわゆる「魚」で猫や犬などにむけられるような純粋なキャピッとしたテンションで「カワイイ!」と声をかけられる「魚」は滅多にいません。
本種はその滅多にいない魚の一種です。
あと「小さい」ことと「穴に隠れている」という特徴があるので、ちゃんと見ようと思ったら近づいてのぞき込む必要がります。
イエロージョーフィッシュに限った話ではないですが、こういう特徴を持った魚はデートの時、異性に対して物理的な距離をごく自然に縮めてくれる特徴もあります。心のメモに刻み込んでおかれてください。
見比べるとギョッとする。ファインスポッテッドジョーフィッシュ。
先に書いたイエローヘッドジョーフィッシュなど、ジョーフィッシュはそんなに大きくない種が多いです。
たいていは5㎝~20㎝くらいです。それもあって可愛い印象が持てます。いや、印象というより本当にかわいいと私は思います。]
ぜひ、「ジョーフィッシュ=かわいい魚」という先入観を自分の頭に植え付けた後に、見ていただきたいのが都内の水族館にいるファインスポッテッドジョーフィッシュです(検索すればどこの水族館にいるかわかります)。
このジョーフィッシュは大きくなる種類で、40㎝くらいいきます。
初見でなんの先入観もなくこの魚を見たらただの「穴を掘るお魚さん」くらいし思わないですが、先ほど挙げた「ジョーフィッシュ=かわいい魚」の先入観をもっていくと
「これが私の見てきたかわいいジョーフィッシュと同じ仲間なのかぁ!?ギョギョギョ!!」
となるくらいのインパクトはあります。
「かわいいから同じではない。大きくてあのかわいいジョーフィッシュには見えないけど穴は掘っているし顔もなんか似ているな。なるほど生き物はそんな感じで仲間分けするのか」
と魚に対する見方も広がりより楽しめます。リアクションだけでなく考え方もさかなクンに近づくでしょう。
飼いたいなら買うタイミングが大事。ジョーフィッシュの販売状況
本記事を読んで、飼育欲が出てきたぞ!という方はいらっしゃるでしょうか?
いたらうれしい限りです。
きっといるだろうと信じて、ジョーフィッシュの飼育について0から始める人向けのアドバイスを簡単にですが書いておきます。
熱帯魚屋さんではだいたい4種類のジョーフィッシュが販売されているのを見かけます。
サイズ感はどれも同じくらいですが、体の色や模様が違うのでわかりやすいです。
この魚達は常時販売されているような魚ではなく、ビギナーからすると高価な魚です。
安くても数千円はします。
1万円以上の値段で販売されるのも珍しくないです。
衝動的に買いに行ってもそもそも販売されていないか、高いと感じてしまうことになるかもしれません。
ですが飼育して穴から顔を出したジョーフィッシュを見つめあったときはとても可愛らしく癒されること間違いなしと言えます。
本気で考えている人はぜひ計画たてて飼育してみてほしいです。
本当に入手したいなら熱帯魚屋さんと相談しながらやれば難しい魚ではないですし。
ジョーフィッシュの飼育ポイント「底砂や石を準備して好みの家をつくらせよう」
種類によって度合いは違いますが、恥ずかしいことがなくても穴があったら入ります。
そのため底砂を掘らせて、自分の家をもたせることが大切です。飼育するときは石、砂や小石、といった彼らにとっての“建材”を水槽には必ず入れます。
ジョーフィッシュの飼育ポイント「出ないなら出るまで待とうジョーフィッシュ」
底砂も石も用意した。穴も作っている。ですが「穴から出てこない」ということもまた不安でしょう。
全然穴から出てきている様子がないと「死んだか?」と不安になります。
とはいえここで焦らないのがポイントです。
私が水族館の飼育員時代、気になって観察していると水槽周辺が最も人が少なくなる時間帯には穴から顔をだしていました。
そのタイミングを見計らってそっと餌を入れてあげていました。
まずは焦らずによく観察して、徳川家康がごとく「出ないなら出るまで待とうジョーフィッシュ」といったところです。
なかなか出てくるのが確認できないなら、豊臣秀吉になるのもありですが、織田信長にだけはならないように注意しましょう。
他の記事でも書かれている方がいましたが、体を全部出しているときも注意したほうがいいです。
むしろ穴から顔だけ出しているか隠れているくらいが「日常生活」の魚です。
体を全部出すのは他の魚にいじめられた・病気などの理由の可能性があります。
あたりまえですが傷つくと命にかかわるので、隔離して回復させてあげましょう。
エサは市販されている冷凍アミエビや海水魚用の人工餌など食べてくれます。
最初は食べないこともありますが、数日~数週間、様子をみて繰り返すとたいていは食べます。
ジョーフィッシュの飼育ポイント③「ルームシェア(混泳)はやるなら慎重にすすめよう!」
ジョーフィッシュは個人主義な種類が多いです。
近くに生き物がいると落ち着かず、巣穴に隠れっぱなしになるか、攻撃したりします。
同じ種類同士であっても落ち着かないことが多いです。
ですから飼育する時は他の魚との混泳には注意しましょう。
魚飼育ビギナーあるあるで「一匹だと寂しそう」と思う人がいますが「寂しくて死ぬ」ということは無いので安心してください。
まずは一匹からでも十分です。
私は今ルームシェアをして暮らしています。
私はだれかと一緒に住むということにあまり抵抗がない方の人間です。
人によってルームシェアは絶対やだ!という人もいるでしょうし、条件が合えばいい人もいるでしょうし、一人は寂しいし誰かいてくれた方が良いという人もいます。
魚もこんな感じで一匹狼的なものもいれば群れをつくりたがる魚もいるというわけです。
種類によりますが、ジョーフィッシュはこの例えで言うと「条件が合えば他の生き物と同じ水槽でもいい」というタイプです。
私は最大7匹のジョーフィッシュを一緒に飼ったことがあります。だから混泳はできないわけではないのですが、まずは一匹の飼育をおすすめします。混泳させるとなかなか落ち着いて飼育することが難しいからです。
まとめ
ジョーフィッシュは水中生物業界的にはわりと見かける魚です。
水族館や熱帯魚業界といった飼育以外でもダイビングの世界でも水中写真の被写体として人気です。が、穴に隠れる習性があるからか一般的には認知度は高くないように思います。
水族館でも海でも、見かけた際はぜひ穴からひょっこり顔をだすジョーフィッシュで癒されていってはどうでしょうか。