水槽のお掃除役としても、コレクションの主役としても人気のコリドラスですが、実は高水温が苦手、という情報があります。
実際、コリドラスの飼い方を調べると
「高水温に注意すること」
と書かれていることが多くあります。
今回は、コリドラスの飼育温度についてご紹介します。
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コリドラスの飼育温度は?基本的には低温好み!
結論から言うとコリドラスの適温は22度~25度と、一般的な熱帯魚の飼育温度よりも低くなります。
この理由にはいくつかありますが、コリドラスが生息している場所が南米アマゾン川の本流ではなく支流で、森の中を流れる細流であるため、本流ほど温度が上がらない、ということが関係しているようです。
ただし、コリドラスといっても流通しているだけで何種類もおり、しかもブリードなのかワイルドなのか、という違いもあります。
アエネウスやパレアトゥスなど「飼いやすい」とされている種のブリード個体なら、正直そこまで水温を気にしなくていいでしょう。
30度を超えないようにだけ注意しておけば大丈夫です。
パンダやアドルフォイなど、ブリードされているものの難易度としては中級くらい、という種に関しては、もう少し繊細さが必要です。
コリドラスが苦手なのは高温?
コリドラスが本当に苦手なのは酸欠なのでは?
ところで、コリドラスが本当に苦手なのは高温なのでしょうか。
個人的には、コリドラスが苦手なのは酸欠であって高温ではないと思っています。
私は実際にアドルフォイを飼育していたことがありますが、そこまで水温に気を使ってはいませんでした。
さすがに30度を超えることはなかったと思いますが、もしかしたら一時的にそのくらいの高温にさらしていたかもしれません。
それでも、少なくとも私が飼っていたアドルフォイたちは元気でした。
このとき、コリドラスらしい水景を再現しようと、外部フィルターのシャワーパイプをわざと高めの位置に固定して水が激しく動くようにしていたのです。
この結果、エアレーションと同じような効果が得られて、水中の酸素が増えたのではないか、と考えています。
十分な酸素が水中にあれば、ある程度の高温には耐えてくれるのではないか、というのが、私の意見です。
水中の酸素を増やすのがおすすめ
もちろん、むやみに高温にさらすのは決しておススメしませんが、高温対策のひとつとして、エアレーションなど水中の酸素を増やす方法を考えておくのもいいでしょう。
また、水温の高い低いにかかわらず、急激な温度変化は白点病の原因になります。
水温が高いからといって冷水を投入して急激に水温を下げるような対応は逆効果になるので避けましょう。
コリドラスの繁殖を狙うときの水温は?
繁殖時の水温はやや低めの低温
それでは、コリドラスの繁殖を狙うときはどうでしょうか。
私の経験から言うと、やはり繁殖させるのなら水温はやや低めの適温にしておいたほうがうまくいくようです。
特に、産卵まではアバウトでもいいのですが、卵を高水温で管理するとカビが生えやすくなります。
高水温のほうがふ化日数が短くなるのですが、死亡率も高い、というわけです。
うまくコントロールできるのかもしれませんが、素直に24度程度でじっくりふ化させたほうがいいでしょう。
生まれた稚魚も低温
生れた稚魚についても、卵の管理と同じく低温で飼育すべきです。
稚魚に強い水流やエアレーションを使うと、巻き込まれて死んでしまいます。
そのため、成魚のように酸素を増やすことで高温に対応させることができません。
やがて稚魚が大きくなり、成魚と同じ水槽で飼えるくらいになれば、成魚と同じ水温管理でも問題ありませんが、それまでは水温にしっかり配慮して飼育しましょう。
コリドラスの飼育温度は何度くらい?【まとめ】
確かに、コリドラスは低温寄りの水温を好む魚です。ただ、水中に十分な酸素があれば、ある程度の高温には耐えてくれるように思います。
繁殖を目指す際には、低温を意識したデリケートな管理が必要ですが、成魚を飼っていて夏場に水温がちょっと上がるくらいなら、エアレーションと水槽用ファンで乗り切れるかもしれません。