美しさが魅力の熱帯魚が多い中、美しさだけでなく愛嬌のあるかわいらしさも兼ね備えた魚がコリドラスです。
その魅力のひとつは、くりっとした目にあります。
きょろきょろと動く目には表情すらうかがえますね。
ところが、やたらときょろきょろ・・・というよりはぎょろっとしていることがあります。
これは、目玉が飛び出すポップアイという病気です。
今回は、コリドラスのポップアイについてご紹介します。
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コリドラスのポップアイはどんな病気?
ポップアイとは、読んで字のごとく魚の目玉が飛び出してしまう病気です。
金魚の一種に「出目金」「頂点眼」などがあり、これらも目玉は飛び出していますが、金魚の場合は突然変異で目が飛び出したものを遺伝的に固定したのであって、病気ではありません。
金魚以外の魚で出目金のように目が飛び出しているのは、ポップアイという病気です。
ポップアイになる原因はいくつかあります。
たとえば、ガスなどで体の内部の圧力が高まると、一時的に目玉が飛び出してポップアイのような状態になることもあります。
ポップアイの原因でもっとも厄介なのは、エロモナス菌の感染によるものです。
エロモナス菌が原因の場合、細菌感染そのものの完治が難しく、ポップアイになった目も元に戻らない可能性があります。
コリドラスは、どうしてポップアイになるの?
ここでは、エロモナス感染によりポップアイになってしまう場合について考えていきましょう。
エロモナス菌自体は、水槽内に普通に存在する常在菌です。
水質の状態が悪くなり、魚の抵抗力が落ちてしまうと、感染症を引き起こしやすくなります。
コリドラスの場合に難しいのは、水槽内の水質に問題がなくても、底砂が汚れているとエロモナス感染を起こしやすくなることです。
基本的にコリドラスは底砂の上で生活しているため、底砂が汚れるとコリドラスの生活環境が汚れることになってしまうのです。
また、コリドラス用のタブレットフードは大変便利なのですが、溶けた餌が底砂に入り込んでしまい、底砂を汚す原因となってしまいます。
もしもコリドラスがポップアイになってしまったら?
まずは隔離
水槽内でポップアイになったコリドラスを見つけたら、まずは隔離して様子をみましょう。
コリドラス同士では起こりにくいことですが、ほかの魚と混泳していると、飛び出した目をつつかれて眼球がなくなってしまうことがあります。
また、エロモナス感染が原因の場合、ほかの魚に感染する可能性もあります。
自然治癒することもある
体内の圧力による一時的なポップアイなら、しばらく経てば自然治癒する場合がほとんどです。
エロモナス感染によるポップアイの場合、自然治癒することは稀です。
薬浴
まずは清潔な環境で飼育し、グリーンFゴールドなどでの薬浴をしましょう。
ただし、薬浴でエロモナス感染症自体は治せても、ポップアイとなった目は元に戻らないかもしれません。
コリドラスがポップアイになるのを防ぐには?
コリドラスは基本的に丈夫な魚ですが、底砂の汚れに敏感な一面があります。
コリドラスをメインに飼育するのなら、できればソイルは使わず砂利を使用し、定期的にクリーナーで掃除するようにしましょう。
ショートヘアーグラスやグロッソスティグマを密生させた草原のようなレイアウトなら、ソイルを使ってもコリドラスが触れることはありませんが、こういったレイアウトはコリドラスには不向きです。
また、底面フィルターも底砂に汚れをため込んでしまいます。
コリドラスのためにある程度の水流を作るためにも、パワーフィルターなどを使うようにしましょう。
コリドラスがポップアイになる!?【まとめ】
残念ですが、一度ポップアイになってしまったコリドラスは完治は難しいでしょう。
ポップアイ自体は命に関わることはないので、適切な治療を施して原因を取り除いた後は、大切に最後まで飼育してあげましょう。
ポップアイにならないよう、底砂を清潔に保つことが大切です。