基本的に、ベタは激しく泳ぎ回ることはなく、長いひれを優雅にたなびかせながらゆったりと泳ぐ魚です。
小型魚ながら、エンゼルフィッシュなどに近いイメージといえるでしょう。
そんなベタが暴れるように泳いでいたら、何か理由があるはずです。
今回は、ベタが暴れる原因と対策について解説します。
ベタが暴れる!考えられる3つの原因と対策方法!
水質が急変した
まず、ベタが暴れるように泳いだタイミングをよく考えてみましょう。
水槽に導入した直後、または水替えの直後であれば、おそらく水質の急変が原因です。
ベタは水質の適応幅が広い丈夫な魚として知られていますが、それでもあまりに激しい変化にさらされるとついていけません。
新しく買ってきたベタを不十分な水合わせで水槽に導入したり、急に大量の水を替えたりすると、水質の変化にショックを受け、暴れるように泳ぐことがあります。
軽い物ならしばらく経てば落ち着くものの、暴れている間に何かにぶつかってけがをしたり、せっかくのひれを傷つけてしまうことがあります。
また、あまりに大きな変化の場合、そのまま体調を崩して助からないこともあります。
水質の急変が原因で暴れている場合、その時点でしてやれることはありません。
ベタが暴れてしまうような急変を起こさないように気をつけることが大切です。
丈夫な魚だからと油断せずに水合わせはきちんと行い、少量ずつ定期的な水替えで水質を保つようにしましょう。
塩分濃度が急変した
ベタが体調不良になったとき、よく使われる対処法が塩浴です。
魚病薬はどれもそれなりに強い薬なので使うのにためらうことがありますが、塩はいくらか身近で安心できる、というのが理由のようですが、魚に与える影響はかなり強いものがあります。
まず塩浴させる場合、塩浴の目的を理解しましょう。
ときどき、塩分で病原菌を殺菌すると思っている方がいますが、病原菌が死ぬような塩分濃度ではベタも無事ではいられません。
ベタの体内と外側の水の塩分濃度を同じにすることで、ベタの体にかかる負担をやわらげ、体力を温存することが目的です。
このため、塩浴に適した塩分濃度は0.5%といわれています。
塩分濃度が高すぎると、ベタの体内の水分が周囲に出て行ってしまい、かえって体調を崩す原因にもなりかねません。
また、ベタのいる水槽に塩を直接溶かすのも危険です。
ベタを塩浴させる場合、あらかじめ必要な塩の量を測っておき、それを少量の水で溶いて、少しずつ滴下するように加えるといいでしょう。
何かに驚いている
ベタは個性豊かな魚です。
個体によって性格も違うため、めったなことでは動じないベタもいれば、何かにすぐ驚いてしまうベタもいます。
私の友人が飼っているベタは、水槽をノックしたり水槽の近くを音を立てて歩いたりしてもまったく驚きませんが、水槽の上に手をかざすとパニックになってしまいます。
このため、餌をやるときの動作にもかなり神経を使っているそうです。
水質管理に問題がなく、病気で塩浴させている状況でもないのであれば、飼い主が認識していない何かで驚いている可能性があります。
もう一度、ベタを飼っている環境をよく見直し、何に驚いているのか原因を探してみましょう。
気を付けたいのは、お店では平気でも自宅では違う場合がある、ということです。
お店と自宅ではまったく環境が違うので、お店で平気だったことが自宅では平気ではなくなる、ということがあります。
また、飼育し始めて間もない場合、時間の経過とともに慣れてくることもあるので、落ち着いて様子をみるようにしましょう。
ベタが暴れる!3つの原因【まとめ】
ベタが暴れるのには必ず理由があります。
自分のベタが暴れてしまう場合、なぜ暴れているのか、その理由を探ることから始めてみましょう。
最後になりますが、時折、フレアリングを見て「暴れている」と思う方もいるようです。
動画サイトなどでもフレアリングの様子を見ることはできますので、気になるなら見比べてみましょう。