水槽内で見栄えすることから、アクアリウムで最も人気のある熱帯魚のエンゼルフィッシュ。
シクリッドと呼ばれる観賞魚の一種で、淡灰色に黒色の太い縞模様の身体と、大きな帆のように長く伸びたヒレが優雅で美しく特徴的です。
初心者にも飼育しやすいですが、注意するポイントを抑えて飼育したい魚になります。
この記事ではエンゼルフィッシュを飼育する際の水温に注目して紹介したいと思います。
エンゼルフィッシュに適した飼育環境
古くから様々な品種が改良されて愛され続けてきたエンゼルフィッシュは、南米アマゾン川流域およびギアナ原産のカワスズメ科の熱帯淡水魚です。
肉食性の魚で、昆虫や小魚、甲殻類などを好んで食べるため、混泳はやや難しく注意が必要です。
比較的大きくなる魚でありながら、あまり激しく泳ぐ魚ではないので省スペースでも飼育が可能です。
飼育しやすいですが、熱帯魚であるため温度管理が必要になります。
エンゼルフィッシュの水温は?
エンゼルフィッシュは大体5年から7年程度の寿命だと言われていますが、飼育環境によってはそれ以上に長生きするそうです。
飼育に適した水温は25度から28度くらいですが、理想的な水温として27度を保つことで病気の予防と、成長促進をすることが期待できます。
エンゼルフィッシュは水温に高い適応性があり、水温の幅があることも飼育しやすい点で、初心者にも人気があるのでしょう。
原種が暖かな地域で生息していることでも分かるように、水温が低すぎるのは良くありません。
冬場は水槽用ヒーター、夏場はクーラーで室温調整をしたり、冷却ファンの設置をしたりして、一定の水温を保つと良いでしょう。
水温が低いとどうなるの?
水温が低いと代謝が遅くなり、成長スピードも遅くなります。
エネルギーも使用しなくなるため、低水温で大切に飼育すると10年以上生きる場合もあるように、高水温で飼育するより長生きをしますが、生体に負担があるため、常に低い水温で飼育するのはお勧めできません。
ヒーターなしでも飼育出来るという話も聞きますが、低水温の場合は白点病になる心配もあります。
水槽のサイズに合った水槽用のヒーターが必要です。
一般的な温度固定式オートヒーターを一本設置しましょう。
水量が少ない小型水槽の場合、気候の変化で水温が変化しやすいため、日ごろからよく観察して水温管理をしましょう。
冬は23度を下回らないように意識すると良いでしょう。
水温が高いとどうなるの?
水温が高いと新陳代謝が活発になり、多くのエネルギーを消費するようになります。
成長が促され、病原菌も繁殖しにくいメリットもあるため、一見良いのでは?と思ってしまいますが、水温が30度を超えるなど高くなりすぎると、水槽内のバクテリアの活動が落ちて、生物的ろ過能力が落ちます。
導入している水草が枯れる場合もあり、水質の悪化に繋がることで、水中の酸欠が起きたり、エンゼルフィッシュ自体が免疫力の低下を起こしたりして、病気になりやすくなります。
水温が高いことはエンゼルフィッシュに限らず、水槽自体に大きな悪影響があると覚えていたほうが良いでしょうね。
対策として冷却ファンを設置して27度以下になるようにしましょう。
水の汚れやすい夏は水替えの頻度も少し増やす必要があるでしょう。
エンゼルフィッシュの水温は?【まとめ】
エンゼルフィッシュを飼育する時に気を付けたい水温について注目してご紹介しました。
適応力があり飼育しやすいイメージの熱帯魚ですが、健康に飼育するための適切な水温があるのが分かりました。
特に高水温に関しては、エンゼルフィッシュだけでなく水質悪化など水槽内全体にダメージが起こることから、日ごろから良く確認することが大切だなと感じました。
せっかくお迎えしたエンゼルフィッシュを大切に飼育して、少しでも長く鑑賞し続けたいですね。