グッピーやネオンテトラほどの派手さはないものの、アフリカンランプアイには控えめで上品な美しさがあり、人気の小型魚のひとつです。
丈夫で飼いやすい一面もあり、初心者でも飼育を楽しむことができます。
今回は、そんなアフリカンランプアイの繁殖について御紹介します。
アフリカンランプアイってどんな魚?
そもそも、アフリカンランプアイとはどんな魚なのでしょうか。
アフリカンランプアイはその名の通りアフリカに生息する魚で、メダカの仲間の魚です。
全長は約3.5センチと、メダカの仲間の中でも小型の部類に入ります。
原産地はアフリカですが、野生採集個体が流通することはあまりなく、ほとんどは東南アジアで養殖された個体です。
特徴は目の上の青い光沢です。
体色は地味なのですが、この光沢があることで非常に上品な美しさをもつ魚となっています。
性格はおとなしく、群れで泳いで暮らします。
同種、他種を問わずケンカしないので混泳も容易です。
新しめの水を好む性質はあるものの水質にうるさいわけではなく、かなり飼いやすい部類に入る魚と言えます。
アフリカンランプアイのペアリング
アフリカンランプアイの飼育は初心者でも楽しむことができるくらい簡単ですが、繁殖もそこまで難しくはありません。
アフリカンランプアイの繁殖は、日本のメダカに近いものがあります。
繁殖を目指してアフリカンランプアイを飼う場合、水槽に入れる生き物はアフリカンランプアイだけにしましょう。
オトシンクルスやヤマトヌマエビといったクリーナーフィッシュを含めて、他の生き物は入れないほうがいいでしょう。
オトシンクルス
ヤマトヌマエビ
通常、熱帯魚ショップで売られているアフリカンランプアイは生後数か月の若魚です。このため、繁殖適齢に達するまで育てる必要があります。
一応、ひれが角ばっているか丸みを帯びているかで、オスとメスを見分けることができますが、もともと小さな魚なので区別は難しいでしょう。
最初から10匹以上の群れで飼育し、自然とペアができるのを待ちます。
ペアになると、なんとなく寄り添って泳ぐようになるので、ペアであることがわかると思います。
メスのおなかが大きく膨らんだら、産卵間近です。
アフリカンランプアイの卵の管理
産卵が近いと判断したら、産卵箱を用意しましょう。
見た目を気にしないなら、親と同じ水槽に、水槽内に設置するタイプの産卵箱を設置するのが手っ取り早いでしょう。
アフリカンランプアイは日本のメダカと同じように、水草にくっつけるようにして産卵します。
回収しないと親魚に食べられてしまうため、産卵が近くなったら毎日注意深く観察します。
卵を見つけたら、水草ごと切り取って産卵箱に入れましょう。
その個体の大きさや年齢によって変わりますが、産卵は数回にわたり、数十個産み付けるようです。
回収した卵は数個ずつくっついていることが多いのですが、できれば一つずつに分けましょう。
無精卵や死んでしまった卵にはカビが生えるのですが、このカビが健康な卵にうつってしまうことがあるためです。
軽く指で押したくらいでは卵はつぶれないので、そうっとバラバラにしましょう。
そのまま産卵箱で管理し、ダメな卵があったら取り除きます。
10日ほどで孵化しますが、孵化直後の稚魚はあまり動き回りません。
この間に、ブラインシュリンプの用意をしておきましょう。
稚魚が自力で泳ぐようになったら、孵化直後のブラインシュリンプを与えます。
稚魚用の粉末フードでもいいのですが、ブラインシュリンプのほうが嗜好性が高く、稚魚の生存率も高くなります。
アフリカンランプアイの卵の管理【まとめ】
卵の管理やブラインシュリンプの用意など、少しハードルの高い作業があるアフリカンランプアイの繁殖ですが、それでも産卵そのものが難しい魚などに比べればかなり容易に繁殖できる魚です。
腕試しだと思って、挑戦してみてくださいね。