水槽の購入を考える時、水槽の素材を気にしたことはありますか?
手のひらサイズの超小型水槽ではプラスチックが使われることもありますが、一般的にはガラスが使われています。
一方で、「アクリル水槽」も、通販サイトやショップで目にするタイプの一つです。
ガラス水槽とアクリル水槽で重さや寿命など、何が違うのかその違いを解説したいと思います。
Contents
アクリル水槽とガラス水槽の違い
違い①重さ
ガラス水槽に比べると、アクリル水槽はかなり軽くできています。
ものによってはガラス水槽の1/3ほどの重量のアクリル水槽もあります。
これは、単純にガラスよりもアクリルのほうが軽い素材だから起こることです。
特に90センチ以上の大型水槽の場合、水槽自体の重さも置き場所に大きく影響するため、アクリル水槽のほうがいいでしょう。
違い②割れやすさ&柔らかさ
ガラスは衝撃に弱く、硬いものにぶつかると粉々に砕けてしまいます。
アクリルはガラスよりも柔らかいため、少々の衝撃は吸収し割れることはありません。
このため、小さなお子さんがいる家庭や公共施設ではアクリル水槽のほうが向いています。
ただし、ガラスよりも柔らかいため、どうしても水圧でゆがんでしまいます。
このゆがみを防ぐため、ガラス水槽よりも補強材が多く使われ、厚さが多くなっているのです。
違い③透明度&傷の付きやすさ
アクリルのクオリティにもよりますが、透明度ではアクリルよりもガラスのほうが勝っています。
前述の理由でアクリル水槽はガラス水槽よりも分厚くなるため、場合によっては透明度の違いが気になるかもしれません。
また、アクリルはガラスよりも傷がつきやすく、硬いスポンジでこすると細かな傷が入ってしまいます。
この傷にコケが生えると取れなくなるので、傷をつけないようメラミンスポンジ等でメンテナンスする必要があります。
また、大型プレコが貼りつくと傷だらけにされてしまうため、プレコの飼育には不向きです。
違い④寿命
アクリル水槽とガラス水槽では、寿命に少しだけ違いがあります。
ガラス水槽の場合、淡水での寿命は4~6年、海水ではもう少し短くなると言われています。
これは、ガラスを接着しているシリコンが劣化し、そこから水が漏れてしまうためです。
ただ、このシリコンは市販されているので、その気になれば自分で補修することも可能です。
一方、アクリル水槽は淡水でも海水でも7年ほどの耐性をもつとされています。
これは、アクリルの接着にはシリコンが使われておらず、アクリル用の特殊な接着方法が使用されているためです。
その代わり、水漏れなどの補修を自力で行うのは困難です。
違い⑤価格
気になる両者の価格の違いですが、大きさによって変わるため一概にいえないのが実情です。
60センチ水槽までは、ガラス水槽のほうが圧倒的に低価格といえます。
これは、アクリル水槽よりもガラス水槽のほうが普及しており、量産されているためです。
特に60センチ標準水槽の場合、ガラス水槽は1000円台から購入できますが、アクリル水槽では1万円を超えることも珍しくありません。
一方、90センチ以上の大型水槽では、アクリル水槽のほうが安くなります。
これは、アクリルのほうが加工がしやすく、素材としての単価も安いためです。
大型水槽の設置を検討している場合、アクリル水槽を検討してもいいでしょう。
番外編 オーダーメイドのしやすさ
前述の大型水槽にも関わりますが、変形水槽などをオーダーする際もアクリルのほうが安く、しかも自由度が高くなります。
壁面やテーブルに組み込んだり、L字などちょっと変わった形の水槽がほしい場合、アクリル水槽の製作販売を行っている業者さんに発注するといいでしょう。
アクリル水槽の寿命は?ガラス水槽との違い【まとめ】
ガラス水槽とアクリル水槽の違いについて総合すると、私は次のようにおススメしています。
- 60センチ以下の標準サイズの水槽ならガラス水槽
- 60センチ以上の大型水槽、オーダーメイドなどの変形水槽ならアクリル水槽
どちらが優れているということではなく、それぞれに特性があるので、自分のスタイルに合った水槽を選びましょう。