ポメラニアンは、基本的にトリミングの必要が少ない犬種ですが、トリミングしてあげる飼い主さんが多いです。
トリミングサロンでカットしてもらうことでポメラニアンの愛らしい姿を保つことができますが、実はセルフでのカットにも失敗しないやり方やコツがあるのを知っていますか?
ポメラニアンは、毛の長い犬種なのでいろいろなトリミングのスタイルがあります。
柴犬カット、サマーカットなどがありますが、今回はちょっと変わった「ライオンカット」についてご紹介します。
ポメラニアンの毛質を知ることで、自宅でも失敗しないライオンカットができるようになりますよ。
Contents
ポメラニアンの毛質を知ろう
ポメラニアンは、触り心地のいい「ダブルコート」になっています。
剛毛な上毛(オーバーコート)と、やわらかい下毛(アンダーコート)の2重構造になっています。
紫外線などから肌を守っている上毛と、体温の調整をしている下毛がポメラニアンのふわふわの姿を作っています。
特に下毛は体温を保つために短く密集して生えているので、日々ブラッシングで毛がからまないようにしてあげましょう。
せっかく自宅でトリミングをしてあげようと思っても、ブラッシングで毛を整えておいてあげないと痛い思いをさせるだけになってしまいます。
スキンシップをとりながら、お手入れは嫌なものという印象を与えないようにしてあげてくださいね。
ライオンカットってどんなもの?
オスのライオンをイメージしてみてください。
ふわふわの毛を首から上の部分としっぽの先だけを残して、他の部分を短く切りそろえたスタイルです。
バリカンを入れて短くそろえることもありますが、ポメラニアンの場合は短く切りすぎると生えそろわなくなったり、生えてくるまで長い時間がかかってしまいます。
そして、ライオンカットにするときは、季節も考えないといけません。
以前、柴犬カットを頼んだトリミングサロンで手違いでライオンカットにされたことがあります。
ちょうど春先で、夏にはまだ短い状態でエアコンの影響もあって風邪をひいてしまい、病院へ行くことになってしまったんです。
おまけに、ポメラニアンらしいもこもこの愛らしさを取り戻すまでに、数か月かかってしまいました。
ポメラニアンのライオンカットに失敗しないためにも、ちゃんと毛質を理解して失敗しないようにしてあげてくださいね。
自宅でのライオンカットは何を準備する?
トリミングサロンと同様のアイテムを揃えることはむずかしいですよね。
でも、最低限のアイテムは準備しましょう。
(2)トリミング用はさみ(カットはさみ・スキはさみ)
(3)スリッカーブラシ
(4)犬用バリカン
それぞれ、役割が違います。
ひとつずつ解説していきます。
*コーム
コームを使って、毛玉をほぐしてあげましょう。
無理やり毛をとくと、痛がってしまってお手入れを嫌がってしまいます。
毛を切るときには失敗しないようにコームで毛を立たせるようにすると、切りやすくていいですよ。
*トリミング用はさみ(カットはさみ・スキはさみ)
セルフでカットする場合は、刃先が丸いものと尖ったもの両方を用意しましょう。
素人がトリミングする場合、尖ったものを使うことで切りすぎてしまったり、愛犬にケガをさせてしまったりと、失敗のもとになります。
*スリッカーブラシ
長方形の土台に九の字に曲がった何本ものピンがたくさん立っているくしのことです。
毛の長い犬種に使われるもので、毛並みを整えたり毛玉をほぐすために使います。
抜け毛の多いポメラニアンのブラッシングに適しています。
*犬用バリカン
短くなりすぎてセルフでのトリミングに失敗する可能性があるので、使うときは注意が必要です。
足の裏など動きやすい部分は、はさみを使うとケガをさせる可能性もあるのでバリカンを使うことをおすすめします。
肉球周りやお尻周りは、バリカンを使うと失敗する心配が少なくなりますよ。
セルフでライオンカットを行うためには、アイテムを揃えてどんなやり方をするかが大切です。
それぞれのアイテムを使うコツをつかみましょう。
ライオンカットをする前にチェックすることは?
まずは、ポメラニアンの体調をチェックしましょう。
慣れているトリミングサロンのトリマーではない素人がセルフでトリミングをするわけなので、必要以上に時間がかかることでしょう。
呼吸が荒くないか、元気はあるかなどをチェックしてから始めましょう。
セルフでライオンカットするときのコツ
何よりもポメラニアンに負担をかけずに行いたいものですよね。
カットする部分ごとに、ちょっとしたやり方とコツがあるのでご紹介します。
*ブラッシング
ライオンカットを始める前に、毛の向きをそろえるために丁寧にブラッシングしましょう。
抜け毛をとり、毛玉をほぐすことがコツです。
*手足など細かい部分から
はさみや犬用バリカンを使って、肉球にかかった毛を取り除いていきましょう。
*しっぽのかたちを整える
ライオンカットの場合は、しっぽの先端を丸くなるように切っていくことがコツです。
ポメラニアンしっぽの毛は長いですが、ごっそり切ると失敗してしまうので注意です。
*全身カット
首より下の全身をカットしていきましょう。
胴体のカットには、バリカンを使わずにはさみを使うことをおすすめします。
きれいにそろえるコツは、時々遠くから全体を見ながら切りそろえていくことです。
*たてがみカット
ライオンカットでいちばんの重要ポイントです。
きれいなたてがみを作るコツは、正面から見て丸く切りそろえていくことです。
左右非対称になると失敗するので、すこしずつ切っていきましょう。
*顔まわり
ライオンカットに映える顔にするコツは、頬のかたちがはっきりわかるようにすることです。
目や頬のまわりの伸びた毛を、慎重に切り揃えてあげましょう。
耳や顔など慎重に切っていく場所があるので、ポメラニアンにもはさみやバリカンが見えて恐い思いをします。
落ち着かせるコツは、「大丈夫だよ」「おりこうさんだね」など、優しく話しかけてあげながら行うといいですよ。
私は、トリミングを頑張ってくれたあとは、ご褒美をあげたりたくさん遊んであげたりしてメリハリつけています。
ライオンカットのやり方だけ知っていても、コツをつかんでおかないとポメラニアンとの信頼関係も崩れてしまうので注意してくださいね。
ポメラニアンのライオンカットを失敗しないために【まとめ】
(1)ライオンカットの前にポメラニアンの毛質を知りましょう
(2)ライオンカットってどんなものなのか理解しましょう
(3)セルフでカットするときには必要なアイテムをそろえましょう
(4)ポメラニアンの体調も考えてトリミングしましょう
(5)セルフでカットするときのやり方とコツをつかんでポメラニアンとの信頼関係を築きましょう
ポメラニアンのライオンカットには、やり方とコツがあります。
セルフでカットすると、失敗してしまうという心配がありますが、愛犬との信頼関係を大事にしつつ行うことで自宅で愛らしい姿にできますよ。