手軽に飼育できるイメージがありますし、実際に飼育そのものは簡単です。
ただ、本来は皮膚の弱い両生類ですので、病気にかかりやすい一面があります。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
まれに、体に白い斑点が出る病気にかかることがあり、これを「白点病」だと思う方も少なくありません。
結論から言えば、白点病の原因となる寄生虫は魚にしか寄生しないので、ウーパールーパーはかかりません。
今回は、ウーパールーパーの病気についてご紹介します。
白点病とはどんな病気?
熱帯魚や金魚を飼育している方なら、一度は経験があるのではないでしょうか。
白点病とは魚の体表に小さな白い点が出る病気で、代表的な魚病です。
「イクチオフチリウス」という微細な寄生虫が寄生することにより発症しますが、この寄生虫は常に水の中を漂っています。
もちろん、魚の体表にも付着しますが、健康な魚の場合は発症せず、体調の悪い魚で発症します。
人間の風邪と同じようなものです。
この寄生虫は高水温と塩分に弱いので、初期時点なら水温を上げて少し塩を入れてやれば簡単に治ります。重症化すると薬品を使ってもなかなか治らず、エラまで冒されて死に至る恐ろしい一面もあります。
ウーパールーパーは白点病にかからない?
前述の通り、白点病は寄生虫によって引き起こされる病気ですが、この寄生虫は魚にだけ寄生します。
そのため、両生類であるウーパールーパーが魚と同じ白点病にかかることはありません。
ただし、ウーパールーパーは白点病と似たような病気にはなります。
尾や手足、エラの部分に、白い斑点が浮かぶ病気です。魚の白点病と非常に似ていますが、白点病の場合、白い斑点の一つ一つが整った楕円形をしていて、びっしりと細かく入ります。
また、斑点が一つずつわずかに盛り上がって立体的に見えるのも特徴です。
ウーパールーパーの場合、皮膚の一部が白い模様のように変色して見えます。
また、全身に広がることはまれで、尾、手足、エラなど一部にのみ発現します。この症状を発症するのがどんな病気なのか、詳しいことはわかっていません。
ウーパールーパーが病気になったら?
白点病かどうかはともかく、もしこの病気になった場合に治せるのかどうか、が気になるところです。
残念ながら、魚よりも治すのが難しいといえます。薄い皮膚に覆われている両生類は、皮膚の上に鱗がある魚よりも病気に弱く、薬にも強くないからです。直接の原因もよくわかっていませんが、白点病の治療法がある程度有効だと思われます。
まずは、少しずつ水温を上げ、27度くらいで様子を見てみましょう。
魚なら、種類によっては30度くらいまで水温を上げますが、ウーパールーパーは高温にも弱いので上げ過ぎは禁物です。
様子見の期間は個体の状態によりますが、とりあえずは1週間くらいにしておきます。
白い点が収まってきているのならそのままにしておきます。
これで治らない場合、塩を少し入れるか、メチレンブルーなどの魚病薬を魚の規定量の1/3くらい入れてみましょう。
いずれにせよ、水換えは普段よりもマメにしましょう。
高温では水質の悪化が早まりますし、特に塩や薬を入れると水をきれいにするバクテリアが死滅してしまいます。できれば、毎日水換えをして、塩や薬もそのたびに新しく入れましょう。
ただし、これでも治らない可能性は大いにあります。基本的には、「病気にかかっても治せる」とは思わず、「かかったら終わり」くらいのつもりで、普段から衛生的に飼育しましょう。
ウーパールーパーは白点病にかかることはあるの?【まとめ】
両生類であるウーパールーパーは、水質の悪化や環境の変化に敏感で、病気になりやすい一面をもっています。
もし魚の白点病と同じような症状の病気になったら、とりあえずは白点病の治療法を参考に対応してみましょう。
ただし、普段から病気にならないよう、衛生的に飼育することが一番大切です。