動くときも、のっそりのっそりと歩くように動くことが多く、あとはごく短い距離を泳ぐくらいしかありません。
ところが、体をくねらせ、身もだえするように暴れることがあります。
普段は見せない動きなのでびっくりしますが、これにはいくつか原因が考えられます。
水換えで飼育水が新しい水に変わると、驚いてこのように暴れることがあります。
ほかにも、寄生虫がついた場合などに同じ動きをするほか、いわゆる便秘の状態になったときにも暴れることがあります。
また、癒しのペットとして不動の人気を誇るウーパールーパーですが、もしも飼い主を覚え、なついてくれたら嬉しいですよね?
ウーパールーパーは犬や猫のように飼い主になつくことはあるのでしょうか?
今回は、ウーパールーパーが暴れる原因と対策、そしてウーパールーパーが人になつく事があるかどうかについてご紹介します。
Contents
ウーパールーパーが暴れる時の原因
急に新しい水を入れた
これは、大量の水を一度に入れ替えた場合のことです。
基本的に、ウーパールーパーの水換えはこまめに少量ずつ行います。
それは、ウーパールーパーにショックを与えないためです。
もちろん、入れ替える水は水温を水槽とあわせておきます。
ところが、急激に1/2とか2/3ほどの水を変えると、ウーパールーパーにとってショックが大きくなります。
水換えでどのようなショックを受けるのか、人間には分かりかねますが、皮膚の薄いウーパールーパーにとっては全身に刺激があるようです。
特に、カルキ抜きをしていない水道水を大量に入れたり、水道水の中にウーパールーパーを入れると、こうした反応をすることがあります。
しばらくすると収まるのでそんなに問題はないのかもしれませんが、ウーパールーパーがかわいそうですね。
水換えは普段から定期的にこまめに行い、急にたくさんの水を替えないようにしましょう。
新しい水槽にウーパールーパーを迎え入れる場合、元々いた水ごとバケツなどにいれ、少しずつ水槽の水を足して慣らすようにしましょう。これを「水あわせ」といいます。
内臓系の不調で便秘になっている
消化できないほど大量に餌を食べた、餌と一緒に砂利を飲み込んだ、内臓疾患で消化器が弱っている、などの原因で、体内でフンが詰まってしまうことがあります。
この状態がしばらく続くと、身もだえして苦しむような動きをすることがあります。
この場合、暴れるような動作をする前に食欲が落ちる場合がほとんどです。
また、特に砂利を飲み込んだ場合は体が傾くこともあります。
いずれにしても飼い主が治すことはできないので、獣医に診せるようにしましょう。
病気にならないよう衛生的に飼育するのはもちろんですが、餌の量も大切です。
与えすぎないよう、腹八分目でやめておくように心がけてください。初めて飼う場合は、一度、ウーパールーパーがそれ以上食べなくなる限界の量まで与え、その量の6~7割くらいを目安に与えるといいでしょう。
また、ウーパールーパーは餌を吸い込むように食べるので、砂利を誤って飲み込む事故が起こりやすい生き物です。
水槽には何も敷かないのがベストですが、何か敷くなら、吸い込めないくらい大きなものを敷くか、粒子が細かいものを薄く敷くようにしましょう。
寄生虫
水中にすむ寄生虫の中には、宿主を選ばずなんにでも寄生するものがいます。
魚の寄生虫として有名なイカリムシは、ウーパールーパーに取り付くこともあります。
また、よく分かっていませんがウーパールーパーに特異的に寄生するものもあるかもしれません。
そういった寄生虫が体表につくと、違和感があるのか寄生された部分を気にする動作をし、それが身もだえして暴れているように見えることがあります。
大きな寄生虫なら、飼い主がピンセットで除去することが可能ですが、やはり獣医に診せるほうが安心です。
ウーパールーパーは人になつくの?
世の中には様々なペットがいますが飼い主である自分になつくということに多くの方が憧れるのではないでしょうか?
癒しのペットとして不動の人気を誇るウーパールーパーですが、もしも飼い主を覚え、なついてくれたら嬉しいですよね?
ウーパールーパーの慣れ方としては、金魚とほとんど変わりません。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
視覚はあまり発達していないので顔は認識できませんし、空中の音もほとんど聞こえていません。
ただし、水中を伝わる音や振動は探知するので、ノックすれば寄ってくる程度にはできます。
つまるところ、一般的に犬や猫のように人にウーパールーパーが人になつくという事はないのですが、ウーパールーパーの特性を知る事で、慣らすことは可能です。
ウーパールーパーの慣らし方について解説します。
【結論】ウーパールーパーはなつく・人の顔を覚える?
ウーパールーパーを人になつくことはあるのでしょうか?
冒頭文でもお話ししましたようにウーパールーパーが人になつくことは残念ながらありません。
飼っている人のブログや、売り場でウーパールーパーを見た人の様子を見ると、ときどき「あ、目があった!」という声が聞かれます。
顔の向きによっては、目があったように見えるのかもしれません。
それはそれで楽しいと思いますが、残念ながらウーパールーパーが水槽の外側にいる人間の顔を認識することはないと思われます。
多くの魚もそうですが、ウーパールーパーの目はあまり発達しておらず、物が動いたかどうか、明るいか暗いか、くらいしか認識できないといわれています。
ウーパールーパーの顔を真正面から見ると、両目が斜め上を向いていて正面を向いていないことがわかります。
両目が正面を向いていないということは、立体視ができないということです。立体視ができないので、視界はすべて平面に近いイメージになります。餌を探す際はにおいを探知しているので、視覚で餌を探すことはありません。
視覚は主に外敵の有無を知るために使うので、相手の影の動きがわかれば十分なのです。
もちろん、影の動きは分かるので、人影が近付くと餌がもらえる、という条件付けは可能です。
水槽に近寄っただけでウーパールーパーが隠れ家から出てくる、くらいには慣れるはずです。
ウーパールーパーは名前を呼べば反応する?
ウーパールーパーに名前をつけて可愛がっている方も多いと思います。
私もそれ自体は否定しません。
ただ、ウーパールーパーが自分の名前を認識しているかというと、ちょっと無理があると思います。
自分の名前を覚えるかどうか以前の問題として、水の外から呼びかけた声がウーパールーパーに聞こえているか、という問題があります。
人間でも、プールに潜っているときに水上から呼ばれてもほとんど聞き取れないはずです。
水中から水上の音を聞き分けるのは不可能と考えていいでしょう。
もちろん、聞こえていないものを認識し、まして自分の名前を聞き分けて反応するのは無理です。
このあたりも、魚と同じ事情ですね。
ただ、魚と同じで、水中を伝わる振動を探知する能力は優れています。
反応するかどうかはともかく、水槽を軽くノックすれば、その音は確実に探知できています。
水槽をノックしてから餌を与えるようにすれば、水槽をノックしただけで近寄ってくるようになるはずです。
ウーパールーパーの慣らし方のコツ
なでられて喜ぶ生き物ではないので、合図をすれば近付いてくる程度で良しとしましょう。
「餌+ノック」のように、餌と合図を組み合わせることで、慣らしやすくなります。
ひとつ、慣らし方のコツがあるとすれば、なるべく若い個体を慣らす、ということです。
年老いた個体では、そもそも餌にあまり執着しないので、なかなか慣れてくれません。
若い個体は記憶力もよく、餌に対する反応もいいので、そのぶん慣らしやすくなります。
ウーパールーパーが暴れる時対策方法と人に【なつく】のか?
ここまで、ウーパールーパーが暴れるような動作をした場合の原因と対策についてご紹介してきました。
トラブルの場合、事前に防いだり、すぐに獣医に診せるなど対処が必要な場合がほとんどです。
ただし、特に理由や原因もなく突然激しく動き回ることもあります。
そういった動きをみたら、何か原因がないかよく考えつつ、その個体の様子を注意深く観察するようにしましょう。
ウーパールーパーが飼い主の顔を覚えたり、自分の名前を認識することは、残念ですがあきらめたほうがいいでしょう。
つまりウーパールーパーが人になつくことはありません。
ただ、ノックすれば寄ってくるくらいにはなります。慣らして楽しみたい方は、なるべく若い個体を飼育するといいでしょう。
基本的には、部屋に水槽を置き、そこに暮らすウーパールーパーを見て楽しむ、というのが、正しい付き合い方だと思います。