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少なくとも10センチを超えたウーパールーパーであれば、見た目で性別を判定しやすくなります。
ただし、オスの個体を確実にオスだと断定することはできますが、メスの個体をメスと断定するのはやや難しいといえます。
どうしても性別にこだわるのなら、完全に成熟したアダルトサイズの個体を飼育するといいでしょう。
今回は、ウーパールーパーの性別判定について解説します。
ウーパールーパーのオスの見分け方
まずは、わかりやすいオスの性判定から解説します。
オスの場合、成長・成熟に伴って精巣が発達します。
精巣が発達すると、後ろ足の付け根にそれらしい膨らみがあるのがわかるようになります。
つまり、後ろ足の付け根をみて、精巣の膨らみがあればオス、と言えます。
この部分は餌を食べて一時的に膨らんだり、太りすぎて膨らんで見える、ということがないので、明らかな膨らみがあれば確実にオスだと断定することができます。
ただし、生まれたときからこの膨らみがあるわけではありません。
体が成長し、繁殖可能な状態になることを性成熟といいますが、この性成熟にともなって精巣が膨らんできます。
見慣れた人や、精巣の発達が早い個体なら、全長6センチくらいの個体でもなんとなくわかりますが、たいていは8センチ以上、より確実に見分けるなら10センチまで待った方がいいでしょう。
ウーパールーパーのメスの見分けは難しい?
続いてメスの性判定について。といいたいところですが、メスにはメス特有の特徴はありません。
性成熟に伴ってオスの精巣が発達するのと同じように、メスの卵巣も発達しますが、メスの卵巣は外見ではわかりにくいのです。
そのため、オスのように外見の変化でメスだと断定することができません。
もちろん、精巣の膨らみがなければメス、ということになるのですが、困ったことにこれでは未成熟のオスとの区別がつかないのです。
そのため、メスだと思って育てていたらオスだった、ということが起こります。
オスのほうも、性成熟が遅い個体もいるようで、8センチを超えても精巣の膨らみが確認しにくい個体もいます。
個人的には、10センチを超えて精巣が確認できない個体はメスだと判断してもいいと思っていますが、絶対にメスでないとダメ、という条件なら、最初からアダルトサイズの個体を選び、確実にメスと断定できる個体を飼った方がいいでしょう。
ウーパールーパーの性別は変わる?
ときどき、飼育相談を受け付けている中で「ウーパールーパーの性別は変わりますか?」と聞かれることがあります。
ファインディング・ニモで有名になった海水魚のクマノミはオスがメスに性転換することが知られており、ウーパールーパーでもそういったことが起こるのか、という質問です。
確かに、ウーパールーパーを含む両生類の一部の種は、ある条件で性転換が起こることがあります。
しかし、ウーパールーパーでは今のところ、性転換が起きたということは報告されていません。
もしかしたら今後、新たな研究でウーパールーパーの性転換が発見されるかもしれませんが、可能性はかなり低そうです。
ちなみに、トカゲやカメなど爬虫類の一部では温度性決定といって、卵があった場所の温度によって子どもの性別が決まることがわかっていますが、ウーパールーパーは遺伝的にオスとメスが決まっていることも分かっています。
生まれた子どもがオスかメスかは、完全に運しだい、ということですね。
ウーパールーパーの性別の見分け方!【まとめ】
ウーパールーパーの性判別をしたい場合、オスであることを確認するのはわりと簡単です。
後ろ足の付け根を観察して、精巣の膨らみがあれば間違いなくオスでしょう。
しかし、膨らみがない個体の場合、その個体がメスなのか、未成熟のオスなのか、という区別はかなり難しいものがあります。
また、途中で性転換することはないので、オスかメスか確実にわかっていれば、その後に性別が変わってしまうことはありません。
もっとも、メスであることを断定するのは難しいので、メスだと思っていたらオスだった、ということはあるかもしれませんね。