ウーパールーパーが陸に上がる事はあるの?陸化と両生類の関係について解説!

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水中をゆらゆらと漂う様子がかわいいウーパールーパーですが、実は変形して上陸することがあります。

ウーパールーパーは、メキシコサンショウウオというサンショウウオの一種で、幼形成熟(ネオテニー)という特殊な現象により幼生の姿のまま成熟した生き物です。


*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。

普通はそのまま幼生の姿で生涯を終えるのですが、ある条件化で普通のサンショウウオのように変形し始めることがあります。

このようにウーパールーパーが変形して上陸することを陸化と言います。

今回は、ウーパールーパーの陸化についてご紹介します。

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目次

ウーパールーパーが陸化する条件とは?

ウーパールーパーに限らず、カエルやイモリ、サンショウウオなどの両生類が幼生の姿から成体の姿へ変わることを変態といいます。

たとえば、オタマジャクシに足が生えてカエルへと変わっていくのは変態です。

ほとんどの両生類は、変態と同時に生活様式も一変します。

ウーパールーパーも、ある条件下では変態が進行し成体のサラマンダーの姿へと変わることがあります。

ただし、普通に飼育している限り、変態することはまずありません。

ウーパールーパーが変態する条件はあまりよくわかっていませんが、どうやら水深に関係しているようです。

徐々に水深が浅くなり、環境が陸化していくと、それにあわせてウーパールーパーも変態するようです。

そのため、陸地の多いアクアテラリウムで飼育している場合や、プラケースに浅く水を張って飼育していて水が蒸発した場合に、突然変態が始まることがあります。

ウーパールーパーが変態すると?

イモリやサンショウウオの幼生が変態し始めると、まず足が生え、続いて外鰓が短くなっていき、最終的にはなくなります。


カスミサンショウウオ

それと同時に顔つきも変わり、全体の雰囲気が変わっていきます。

ウーパールーパーはサンショウウオの仲間の中でも「マルクチサラマンダー科」というグループに属しています。

マルクチサラマンダー科にはタイガーサラマンダーやファイアサラマンダーなど、ペットトレードでは比較的有名な種が多く含まれていますが、日本には分布していません。

ウーパールーパーが上陸した際の大きな特徴の一つは、見た目が黒っぽくなり、サンショウウオに近い姿になることです。

幼体の頃に顔の周りにあった可愛らしいエラはなくなります。

エラがなくなるのは他の両生類の動物と同じですね。

また、背びれや手足の水かきも消えていきます。

そして、手足は大きくなり、目にまぶたができて瞬きをするようになります。

水中での生活に適応していた特徴がなくなり、地上での生活に適応しています。

また、幼体の頃には必要なかった肺呼吸も可能になります。

ウーパールーパーが上陸した際の寿命は、長くても5年程度と言われています。

一方、陸化しないウーパールーパーの寿命は5~8年ほどです。

ウーパールーパーを陸化させると、その寿命はかなり短くなり縮まることを知っておきましょう。

ウーパールーパーが上陸した姿は、ネットで検索すればたくさん出てきます。

基本的に変態後は水に入らず陸上で生活するようになります。

カラーはウーパールーパーのカラーがそのまま引き継がれるので、アルビノならアルビノの、マーブルならマーブルの陸生サラマンダーとなります。

ウーパールーパーを上陸させるには?

陸生のマルクチサラマンダーが飼いたいのなら最初からタイガーサラマンダーやファイアサラマンダーを飼育すればいいですし、タイガーサラマンダーの幼生を飼育すれば変態も観察できるので、わざわざウーパールーパーの上陸に挑戦する必要はないかもしれませんが、あえてやってみたいという場合、徐々に飼育水槽の水深を下げてみましょう。

このとき、急激に下げると水質が急変して弱ってしまうことがあるため、注意が必要です。

水深を下げて変態しはじめたら、スポンジや発泡スチロールを浮かべて陸地を作り、上陸できるようにしてやりましょう。

特に変態直後の個体を陸地のない環境におくと、おぼれてしまうことがあります。

上陸後の飼育はタイガーサラマンダーなどを参考に、湿った土やミズゴケを敷いたケージで飼育します。

餌は生きた昆虫などになりますが、ツノガエル用のフードも食べるので、フードを使うほうが飼いやすいでしょう。

ウーパールーパーの陸化を防ぐには?

ウーパールーパーが陸化をすれば見た目も大きく変わりますし、寿命も短くなります。

そのためウーパールーパーが陸化するのを防ぎたいと考える方も多いでしょう。

ウーパールーパーの陸化を防ぐためには、適切な水温、水質、酸素供給、環境設定、食事、ストレス管理が不可欠です。

これらのポイントを守って飼育することで、ウーパールーパーの陸化を予防し健康に長生きできる環境を提供できます。

適切な水位、水温、水質を維持する

前述したように徐々に水位を下げることでウーパールーパーは陸化する可能性が高いため、逆にそれをしなければ良いのです。

つまり、水位が下がらないように日頃から注意していれば良いので、あまり難しくないですね。

その他、ウーパールーパーは冷水性の生物であり、適切な水温を保つことが陸化を防ぐために重要です。

水温は16〜18℃が理想的で水温が高すぎるとストレスを感じ、陸化の原因になることがあります。

また、水質の管理はウーパールーパーの健康に直結します。

水質が悪化するとストレスがかかり、陸化のリスクが高まります。

定期的な水換えと適切なフィルターの使用が必要です。

十分な酸素供給

水中の酸素量が不足すると、ウーパールーパーは陸化しやすくなります。

エアレーションを行い、水中に十分な酸素を供給することが重要です。

バランスの取れた食事

栄養バランスの良い食事を与えることも大切です。

ウーパールーパー専用のペレットや冷凍アカムシ、ブラインシュリンプなどを適切な量で与えるようにしましょう。

適切な環境を提供

ウーパールーパーの飼育環境には、隠れ家となる場所や適度な植物を配置することが大切です。

ウーパールーパーがストレスを感じにくい環境を作ることで、陸化を防ぐことができます。

また、飼育環境の変化や他の魚との混泳、頻繁な水槽掃除など、ストレスを与える要因をできるだけ避けることが重要です。

ウーパールーパーが陸に上がる事はあるの?【まとめ】

ウーパールーパーの飼育水槽の水深を徐々に下げると、変態して上陸することがあります。

当然、変態後に再びウーパールーパーの姿に戻すことはできないので、意図して変態させる場合はそのつもりでいましょう。

意図せず変態させてしまった場合も、覚悟を決めて陸生サラマンダーとして飼育してやるしかありません。

ウーパールーパーのようなふわふわした浮遊感は楽しめませんが、慣れればケージに近寄っただけで隠れ家から出てくるくらい慣れるので、それはそれで飼えば楽しい生き物です。

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