メダカにはゾウリムシは必要?いつまで与えればいい? 初心者向け解説

メダカが孵化したての針子や稚魚の餌として必ず話題に挙がるのがゾウリムシです。

初心者の方は、「なぜメダカにゾウリムシを与えるのか?」
「専用の人工の餌だけ与えていればいいのでは?」
「ゾウリムシはいつまで、どのくらいの量をメダカに与えていればいいの?」

と思われている方も多いかと思います。

人工の餌と違い、生餌としてのゾウリムシはメダカにとって様々なメリットをもたらしてくれます。

今回は、ゾウリムシをメダカの針子や稚魚の餌とするメリットや、与える時期はいつまでなのか、与える量について初心者向けに解説しますので、最後までぜひご覧ください!

ゾウリムシとは?

その名の通り、草履のような見た目をした体長0.1~0.3mmほどの小さな単細胞生物で、
表面の繊毛と呼ばれる小さな毛を動かして移動します。

肉眼でもよく目を凝らせばどうにか見える程度の大きさです。

川や田んぼなど淡水の水域に広く生息しており、自然界でもメダカと共存しています。

ゾウリムシは細胞分裂をすることで増殖します。

ゾウリムシをメダカに与えるメリット

孵化して間もないメダカの針子の死因として一番多いのは餓死です。

針子はとても繊細で体が小さいため口にできる餌も限られます。

針子用のパウダー状の人工餌も販売されていますが、他の針子たちに餌を取られ十分に餌を食べられない、なかには人工餌自体をなかなか食べないような個体もいます。

そこで最適なのが生餌としてのゾウリムシなのです。

生餌としてのゾウリムシのメリットは下記が挙げられます。

・嗜好性が高くメダカが本能的に食べる。

・ゾウリムシが水槽内を泳ぎ回るため全てのメダカにいきわたりやすい。

・ゾウリムシは食べ残されてもすぐには死なないため、与える回数が少なくて済み、水槽の水質も悪化させにくい。

・水槽内の細菌たちをゾウリムシが食べることで水質が改善する。

ゾウリムシは餌としての栄養価が高いご馳走で、針子や稚魚たちにとっては成長のための重要なタンパク源となります。

人工餌と合わせて与えるようにしましょう。

ゾウリムシは川や池などで自然採取できますが、ゾウリムシの他に様々な雑菌や微生物も多く混入してしまうので、必ず市販の培養液に入ったものを与えましょう。

メダカに与えるゾウリムシの量は?

ゾウリムシの量の目安としては、メダカの飼育水10リットルに対してゾウリムシ培養液20ミリリットル程度を与えるとよいでしょう。

ゾウリムシを与える際の注意点ですが、培養液にはメダカにとってとても有毒な高濃度のアンモニアを含んでいます。

そのため、一度コーヒーフィルターなどを使用して培養液をろ過し、残ったゾウリムシのみを水槽に入れるようにしてください。

そうすることでメダカたちへのアンモニア中毒のリスクを最小限に抑えることができます。

メダカにはいつまでゾウリムシを与えるのか?

メダカの針子や稚魚の餌として適しているゾウリムシですが、ではいつまで与えればいいのでしょうか。

ゾウリムシはやはりその体の大きさから、満足に餌として活用できるのはメダカが孵化してから1か月ほどまでが目安です。

幼魚や成魚となったメダカにいつまでもゾウリムシを与えていても、小さすぎて物足りないため餌としては不十分です。

そのため1か月ほど経過してからは、生餌としてはゾウリムシより大きなミジンコを与えるとよいです。

ゾウリムシと同じく栄養価が高く、メダカたちの成長を大きく促します。

成魚への生餌としても適しており、変わらずとても食いつきがいいです。

メダカにゾウリムシはいつまで与える?【まとめ】

メダカの針子や稚魚へゾウリムシを与えるメリットや、どれほどの量をいつまで与えるのかなど、初心者の方向けに解説させていただきました。

生餌はメダカたちの本能を満し、またゾウリムシは水槽内の環境にもメリットをもたらす生き物です。

与える際はアンモニアへの注意が必要ですが、メダカたちが生物らしく活き活きとたくましく育っていくためには必要不可欠な存在だと思っています。

針子や稚魚たちがゾウリムシを一生懸命泳いで追いかける姿は、本能的でありながらすごくかわいらしいので、皆さんもぜひメダカたちにゾウリムシを与えてみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。