金魚の鱗は剥がれても再生するの?損傷する理由と再生期間を解説!

今も昔も日本の観賞魚として人気の高い金魚。

日々金魚を観察していると、鱗が剥がれている時がありませんか?

鱗が剥がれたまま泳いでいる金魚を見ていると心配になりますよね。

今回は金魚の鱗は再生するのか、再生期間や鱗が剥がれる原因を紹介します。

金魚の鱗が剥がれる原因

鱗が剥がれる原因は様々です。中には病気が原因で鱗が剥がれることもあります。

外傷によるもの

金魚が外傷で鱗がはがれることはあります。

これは主に物理的な衝突や他の魚による攻撃、適切でない取り扱い、または水槽内の装飾品や鋭利なエッジ(例:流木)に接触した結果として発生します。

特に、水槽内のスペースが狭い場合や、金魚が急に驚いて素早く動く場合に発生しやすいです。

予防としては、適切な水槽のサイズと安全な環境の整備が重要です。

 

感染症

さまざまな感染症が金魚の鱗が剥がれる原因となることもあります。
穴あき病はエロモナス菌によって引き起こされる非定型エロモナス症です。
主に低水温を好むため熱帯魚にはほとんど発生しません。症状としては初期に体表の充血が見られ、進行すると鱗が脱落し筋肉が露出します。

治療には感染部位の二次感染を防ぐための薬品浴や水温の上昇、塩分濃度の調整が有効です。

早期発見と早期治療が重要です。

白点病、松かさ病、その他細菌感染でも金魚の鱗が剥がれる原因となることはあります。

網で掬う際に剥がれる

網ですくう時に鱗が剥がれることがあります。

特に網の素材が硬い場合や、粗い網目の網を使用していると、金魚をすくう際に鱗が傷つきやすくなります。

金魚を扱う際には、できるだけ柔らかく滑らかな素材の網を使用し、優しく扱うことが重要です。

これにより、鱗が剥がれるリスクを減らすことができます。

金魚の鱗は再生するの?

金魚の鱗が剥がれた後、通常、新しい鱗が再生します。

この再生プロセスは、損傷した部位の治癒とともに行われ、数週間から数ヶ月かかることがあります。

再生された鱗は初めは薄く、色も周囲の鱗よりも明るいか、透明感があることが多いです。

時間が経つにつれて、これらの鱗は徐々に元の鱗に似た厚さと色に変化していきますが、完全に同じ色や質感に戻るとは限りません。再生過程は、適切な水質管理と栄養のある食事が重要です。

金魚の鱗の再生期間

活発な時期、個体差があります。

だいたい1か月から2か月で再生。

2歳くらいの若い金魚の場合は、新陳代謝が活発の為、鱗の再生も早いと言われています。

逆に高齢の金魚の場合だと、半年かかってもまだ鱗が再生しない場合もあるようです。

人間と同じように若い方が傷の治りも早いのですね。

季節によっても再生期間の違いはあります。

金魚は春から秋の温かい時期に活発に活動します。

この時期は鱗の再生も早いです。

冬の時期の金魚は冬眠に入りますので活動はほとんどありません。

この時期は金魚の活動に合わせて鱗の再生も遅くなり、5か月ほど時間がかかると言われています。

ただし、室内飼育で一年中ヒーターを使用していた場合は冬眠せず、夏と同じように活動します。

同時に鱗の再生も早いです。

 

再生した鱗の色や形は?

剥がれてから再生した鱗は、徐々に元の色に戻っていきます。

再生したばかりの金魚の鱗は白っぽく、元の金魚の色よりも薄く見えますが問題ありません。

最初から濃い色の鱗が再生するわけではありません、徐々に元の色に戻っていきます。

ちなみにわざと鱗を剥がして、キレイな色や模様にするという技法もあるようです。

わざと剥がすなんてとてもかわいそうな気もしますが・・・。

再生後の鱗がいびつになることはあります。

特に元の鱗が大きく損傷していた場合、新しく生えてくる鱗の形が不規則になることがあります。

これは鱗が成長する過程で周囲の組織との整合性が取れないためです。また、再生された鱗が元の鱗より薄くなったり、色が異なることも一因です。

適切なケアと水質管理が、より自然な形での再生を助けることができます。

 

金魚の鱗が剥がれた際の対処法

上記の外傷による鱗の剥がれ、網ですくった時に剥がれてしまった場合、鱗が数枚剥がれた位ならば様子を見ても大丈夫です。

自然に再生します。

一方、感染症が原因で金魚の鱗が剥がれた際の基本的な対処法は隔離、塩水浴と薬浴になります。

隔離

金魚の鱗が剥がれた際にその個体を隔離する主な理由は、他の魚への感染拡大を防ぐためです。

鱗が剥がれると、その部分から細菌や寄生虫が侵入しやすくなり、感染症が発生する可能性があります。


隔離することで、感染源を制御し、病気の拡散を防ぎつつ、感染した魚に特化した治療を行うことができます。

また、隔離はその魚のストレスを軽減し、治癒を促す環境を提供するためにも有効です。

塩水浴

金魚の鱗が剥がれた際に塩水浴を行うのは、金魚の自然な防御層である粘膜を強化し、細菌や寄生虫の感染から保護するためです。

この方法は感染した部位の治癒を助け、水質悪化による追加ストレスを軽減します。塩水浴を行うには、塩を用いて、水温を水槽の水温に合わせて0.5%の食塩水を準備して泳がせます。

ただし塩水浴だけでは回復が難しいことが多いので合わせて薬浴も行うと効果的です。

薬浴

金魚の鱗が剥がれた際の対処法として使われる薬浴はグリーンFゴールド、観パラDの2つがよく使われます。

 

いずれにしても最低数週間はかかるので気休め程度となりますが、少しでも早く再生を促すために以下の点に注意をしてみてください。

水質管理

水質が安定していて清潔な環境は、健康的な再生を促します。

適切なアンモニア、亜硝酸、硝酸塩のレベルを維持し、定期的に水を交換してください。

栄養バランスの取れた食事

高品質の餌を与え、ビタミンやミネラルが豊富な補助食品を取り入れることが重要です。

ストレスの軽減

他の魚との争いや過密な環境は避け、静かで落ち着いた環境を保ちます。

これらの条件を整えることで、鱗の健康的な再生を支援することができます。

金魚の鱗は再生するの?【まとめ】

金魚の鱗の再生について紹介しました。

金魚の鱗が剥がれていると、とても驚いてしまいますね。

驚いてしまいますが、金魚も生き物です。

人間と同様に病気もケガも当たり前です。

そうならない為には日常的なお世話をきちんとしてあげて、病気やけがにならないように大事に育ててあげましょうね。