猫は虫歯にはほとんどなりませんが、口腔内のトラブルが多いことをご存じでしょうか。
治療のために抜歯をすることもあります。
抜歯するとフードは食べられるのか、生活に影響はないのかなど心配になってしまいますね。
猫の抜歯で後悔することや、どのような場合に抜歯が行われるのか、メリットなどをくわしく解説していきます。
猫は虫歯にはほとんどなりませんが、口腔内のトラブルが多いことをご存じでしょうか。
治療のために抜歯をすることもあります。
抜歯するとフードは食べられるのか、生活に影響はないのかなど心配になってしまいますね。
猫の抜歯で後悔することや、どのような場合に抜歯が行われるのか、メリットなどをくわしく解説していきます。
Contents
猫の抜歯をして後悔したこととして多い意見をいくつかご紹介します。
お気に入りのフードが食べられなくなってかわいそうなことをしたかもと後悔する方もいらっしゃいました。
麻酔の影響で興奮状態であったり、ふらついたり、ぼんやりした様子に不安になる方もいます。
麻酔は必要ですが、命にかかわるリスクもあります。
そのため高齢猫や持病がある子は手術自体受けることができず、もっと若いうちに抜歯しておけばよかったという後悔もありました。
ママ猫と同じ口内炎になってしまい、柔らかいものしか食べられなくなっちゃった。
ママ猫は口内炎が悪化してごはん食べられず亡くなってしまったから、この子は後悔しないように抜歯を選択。
抜歯まで2週間…内科的治療はないけどとりあえず食べられるもの食べさせよう。— みぽリン (@29miporin10) January 10, 2024
ムサの歯磨きをしていたけど、全猫対象に歯磨きを実施する事にしたらタビの歯茎から出血が!
慌てて医者に連れて行ったけど歯槽膿漏なので抜歯だそうです。
ああ、もっと早く歯磨き始めればよかった!
後悔しかない。 #猫 #cat pic.twitter.com/zoceWMFUmE— UY-807@ユビキタスを感じたい (@UY8071) September 30, 2017
抜歯前の奥歯🐾
遺伝性の歯周病が原因で抜歯しました。
徹底した歯磨きを続けましたが、この子の歯を守れず、申し訳なさと後悔でいっぱい。
遺伝性の歯周病は怖いです。
猫ちゃんの歯石除去や抜歯を検討されている飼い主さんへの参考や力になれればと考え、術後の経過をツイートしていきます。 pic.twitter.com/mcvRyIGex2
— カリン様🐾 (@catlife20181018) September 17, 2021
また猫の抜歯が必要となった場合は、全身麻酔に耐えられるならやるべき医療行為です。
そのため猫の抜歯をやったことを後悔するというよりは、猫の抜歯が必要な状態にまで歯の状況を悪化させてしまったことを後悔する声が多かったです。
猫の抜歯をするのは治療を目的とすることがほとんどです。
猫も歯周病になります。
歯周病はひどくなると、内蔵へ影響を与えてしまい、病気につながることがあります。
特に腎不全のリスクが高くなるようです。
病気を予防するために抜歯することがあります。
猫の口内炎は1度発症してしまうと、完治が難しく、難治性口内炎といわれます。
口腔内からのどにまで炎症が起こり、かなり強い痛みがあるようです。
ステロイド投薬での治療で症状が落ち着かないときは、全抜歯が効果的といわれています。
歯石が溜まってしまうと、さまざまなトラブルにつながるので定期的にチェックしましょう。歯石除去や投薬でも治らないときは、抜歯による治療が高い効果を得られます。
しかし抜歯をするのは飼い主としても不安になります。
麻酔をしても少しのあいだ痛いかもしれません。
早めに気づいてあげられるように時々口腔チェックができるといいですね。
口腔内のトラブルは口臭がきつくなることで気が付くことが多いです。
口臭が気になり始めたら、歯肉の色を確認してみて、口内炎が出来ていないかチェックしましょう。
猫の歯の状態が悪化した場合、抜歯以外にもいくつかの治療法があります。
歯の状態が悪化しても即、抜歯のみが選択肢というわけではありませんので、獣医さんとよく相談してみてください。
猫の歯石の除去は、歯周病や口内炎などの予防や治療のために行われる処置です。
歯石は口腔内に沈着した細菌やプラーク(歯垢)が石灰化したものであり、歯の表面や歯茎の周囲に付着します。
歯石が溜まると、口臭や歯ぐきの腫れ、歯茎の炎症などの問題を引き起こす可能性があります。
歯の根の部分が感染している場合や根管に炎症がある場合、根管治療が行われることがあります。これにより、歯を保存しながら感染や炎症を治療することが可能です。
歯の欠損や損傷がある場合、詰め物やクラウンなどの歯の修復が行われることがあります。
歯の表面に小さな欠損や穴がある場合、詰め物を使用して歯を修復することができます。
詰め物は、歯の欠損部分を埋め、歯の機能を回復させるために使用されます。
一般的な詰め物の材料には、コンポジットレジンやアマルガムがあります。
また、歯の大部分が欠損している場合や損傷が大きい場合、クラウンが使用されることがあります。
クラウンは、歯の表面を覆い、歯の形状や機能を再現するために使用されます。猫の歯の修復には、金属製やセラミック製のクラウンが使用されることがあります。
これにより、歯の機能を回復させることができます。
歯周病や歯の感染による炎症を抑えるために、抗生物質が処方されることがあります。これにより、炎症や感染を抑えて治療効果を高めることができます。
猫の口内洗浄は、口腔内の清潔を保つために行われるケアの一環です。
獣医師が処方した口腔洗浄剤や口内洗浄液を使用して、口腔内を洗浄します。
これらの洗浄剤には、口臭や細菌の繁殖を抑える成分が含まれています。
口内洗浄剤は、歯磨きと併用することで口腔内の清潔を保つのに役立ちます。
歯の健康に影響を与える栄養バランスの改善や特定の食事療法を行うことで、歯の健康をサポートすることができます。
これらの治療法は、猫の歯の状態や症状に応じて、獣医師が適切な治療プランを立てる際に検討されます。抜歯以外の治療法が可能である場合、歯の保存や口内の健康を維持するために適切な治療を行うことが重要です。
痛みや不快感の軽減:
抜歯することで、感染や歯周病などによる痛みや不快感を軽減することができます。
患部の歯を取り除くことで、猫がより快適に過ごすことができます。
口内の健康改善:
進行した歯周病や歯の感染を抑えるために、患部の歯を取り除くことで口内の健康を改善することができます。
これにより、口内の感染や疾患の進行を防止し、全体的な健康状態を改善することができます。
治療の必要性の軽減:
治療が難しい歯の問題や損傷を抱えている場合、抜歯はより簡単で効果的な解決策となることがあります。
歯を取り除くことで、患部の問題を解決し、より早く回復させることができます。
予防:
歯の感染や損傷を早期に処置することで、口内の健康を維持し、将来的な問題の予防にもつながります。
抜歯によって、口内の健康を維持し、猫の全体的な健康を促進することができます。
これらのメリットは、猫の口内健康を改善し、痛みや不快感を軽減し、将来的な問題を予防するために抜歯が行われる場合があります。
適切な処置と管理のもとで、猫の口内健康を維持することが重要です。
咀嚼能力の低下:
歯を失うことで、猫の咀嚼能力が低下する可能性があります。
特に複数の歯を抜歯する場合、食事の咀嚼や摂取に影響を与える可能性があります。
外観の変化:
歯を失うことで、猫の外観に変化が生じる場合があります。
特に前歯や顎の歯を失う場合、外観に影響を与える可能性があります。
食事の制限:
抜歯後は、特定の食事制限が必要になる場合があります。
特に手術後の回復期間には、柔らかい食事や特別な食事が必要な場合があります。
手術リスク:
抜歯手術には手術リスクが伴います。
麻酔や手術中の出血、感染などが起こるリスクがあります。
ストレスや不安:
抜歯手術や回復期間中に猫がストレスを感じる可能性があります。
手術や医療処置に対する不安やストレスが生じることがあります。
これらのデメリットは、猫の抜歯を検討する際に考慮すべき重要な要素です。
獣医師との相談や適切な管理下で、猫の口内健康を維持するための最適な選択肢を検討することが重要です。
猫の虫歯や歯周病、口内炎を予防するためには、以下の方法が効果的です。
専用の猫用歯ブラシと歯磨きペーストを使用し、獣医師の指示に従って行います。
適切な栄養を含む食事を与えることで、猫の口内の健康を維持します。
特に歯の健康をサポートするために、歯磨き効果のある特別なフードや、歯垢を防ぐための食事を選ぶことが重要です。
デンタルケア用のおもちゃやスプレー、口腔洗浄剤などを利用して、猫の口内の健康をサポートします。これらのアイテムは、歯の洗浄や歯周病予防に役立ちます。
定期的な歯科検診を受けることで、獣医師が歯や歯茎の健康状態をチェックし、早期に問題を発見し治療することができます。
ストレスは猫の口内の健康に悪影響を与えることがあります。
環境の安定やリラックスできる場所の提供など、ストレスを軽減する工夫をすることが大切です。
これらの方法を組み合わせることで、猫の口内の健康を維持し、虫歯や歯周病、口内炎を予防することができます。
猫の抜歯についてメリットもデメリットもあり、後悔した方もいるようですね。
しかしかわいそうだからと治療しないことも、痛みが強い場合は猫にとってはつらいです。
抜歯は本当に必要か、ほかの治療法を試してから決めてもいいかもしれません。
もちろん年齢的なタイムリミットが近い場合は早期決断を迫られることもありますが、不安なことはとことん主治医に確認しましょう。
抜歯により回復することが多いですが、不安があるのにいわれるがまま治療することがないよう、セカンドオピニオンも時には必要かもしれません。
猫のためになるよう、病気になってしまったときは適切な治療を選んであげられるといいですね。