メダカの飼い方を調べているとよく出てくるのが、「餌の与えすぎに注意」という言葉です。
これはこれで正しいのですが、ではいつどのくらい餌をあげればいいのか迷ってしまいますね。
今回は、メダカの空腹サインと、餌の与え方について解説します。
メダカの空腹サインは?
まずは、お腹が空いたメダカがどんな行動をとるのか知っておきましょう。
メダカを見慣れれば、体形を見て「痩せているな」というのがわかるようになりますが、見慣れていなくても行動で読み取れることがあります。
まずは、飼い主が近くに来ると水面に集まってパクパクし始めたときです。
ずっとパクパクしているのは酸欠ですが、飼い主の顔を見るようにパクパクし始めた場合、空腹であると考えていいでしょう。
ただし、この行動が見られるのは飼い主にある程度慣れたメダカの場合です。
特に屋外で飼っていると、いつまでたっても野性味が受けず、飼い主の顔を見た瞬間逃げてしまうこともあります。
こんな個体の場合、水底をつつくような動作をしていないかチェックしましょう。通常、メダカは水面付近にいて、水面に落ちたものを食べて生活しています。
そのメダカが水底にわざわざ潜ってあてもなく水底をつついているのは、何か食べられるものが落ちていないか探しているということです。これも、空腹のサインといえます。
メダカは餌の与えすぎに注意
では、どんなときに餌を与えすぎてしまうのでしょうか。
もっとも注意が必要なのは、飼い主の顔を見て寄ってきたときです。
確かに、飼い主の顔を見て水面に集まり口をパクパクし始めるのは空腹のサインなのですが、このサインを見せたからといってすぐに餌を与えるべきだとは限りません。
ちゃんと適切に餌を与えている場合でも、この行動をすることがあるのです。それは、メダカの性質に原因があります。
野生のメダカは、いつでも栄養満点の餌が食べられるわけではありません。
敵から身を潜めつつ、見つけた餌を素早く食べる必要があります。このため、メダカはある程度餌を食べている状態でも、満腹になりにくいのです。
この性質は飼育されているメダカでも変わりません。水面で物欲しそうにパクパクし始めたからといって餌を与えてしまうと、食べきれずに残した餌で水が汚れてしまうことがあります。
ちょうどいいメダカの餌の与え方
一般的な基準としては、「4~5分で食べきる量を、1~2日に1回」です。食べきる、というのが少し難しいかもしれませんが、少しずつパラパラと振りかけるようにして餌を与えてみましょう。
よく見ていると、口に含んだ餌を粉々にして吐き出していることがあります。
これが、満腹のサインです。こうなる前に切り上げるのが、ちょうどいい餌やりとなります。何度かやっているとだいたいの量がつかめてくると思うので、最初のうちはよく観察しながら餌を与えましょう。
また、メダカは昼間に活動する魚です。日中に働いている方には少し難しいかもしれませんが、できれば明るい時間帯に餌を与えた方がいいでしょう。
時間やスケジュールの都合で餌を与えるかどうか迷う場合は、与えないほうが賢明です。メダカはある程度の空腹には耐えることができますが、食べ残した餌で水質が悪化すれば病気になってしまいます。
食いだめもできないので、たとえば旅行や出張の前に多めに餌をやっておくようなこともしないほうがいいでしょう。
普段から健康に飼育されていれば、一週間くらいの絶食はなんともありません。
メダカの空腹のサインは?【まとめ】
いかがでしたか。
今回はメダカの空腹のサインと正しい餌の与えかたについて解説いたしました。
餌やりは、メダカとの数少ないコミュニケーションの機会でもあります。
食べている様子をよく観察し、どの個体もまんべんなく餌を食べているか、やりすぎて食べ残していないか、チェックするようにしましょう。