コリドラスの繁殖はグッピーほど簡単ではありませんが、
自分の水槽でちびコリドラスが見られたら…
と夢見て挑戦されている方も多いのではないでしょうか。
コリドラスの繁殖で難しいポイントのひとつは、稚魚の育成です。
成魚ほど水の汚れに強いわけではなく、しかも成魚より大食漢、というか高頻度の餌やりが必要です。
そして、成魚と同じものが食べられるようになるまで、稚魚用の餌を与えなければいけません。
今回は、コリドラスの稚魚に与える餌についてご紹介します。
Contents
ふ化したてのコリドラスの稚魚の餌
ふ化直後のコリドラスには餌は不要
実は、ふ化直後のコリドラスには餌を与える必要がありません。
稚魚の姿をよく観察すると、お腹に黄色い袋を付けているのが見えると思います。
ヨーサックの中に栄養分が詰まっている
この黄色い袋はヨークサックといい、中には稚魚の栄養分が詰まっています。
このヨークサックから栄養を補給できるうちは、稚魚は餌を食べる必要がないのです。
ヨークサックが吸収されるまでに数日かかりますから、この間に初期飼料の準備をしましょう。
コリドラスの稚魚のヨークサックが取れたら餌を与える
コリドラスの稚魚に餌を与えるタイミング
ヨークサックがすべて吸収されると、それまでじっとしていた稚魚が自力で動き始めるようになります。
自分で泳ぎ回り、餌を探しているのです。
こうなれば、与えた餌を食べられるようになるので、飼い主が餌を与える必要があります。
コリドラスの稚魚の餌は、インフゾリアを与える
ただし、コリドラスの稚魚はかなり小さく、初期飼料に苦労することになります。
いくつか飼育関係の本やサイトを見ると、
「インフゾリアを与えるように」
と書かれています。
インフゾリアとは、ゾウリムシなどの小さなプランクトンの総称です。
確かに、コリドラスの稚魚はインフゾリアを食べて成長しますが、インフゾリアそのものも小さすぎて、見た目にはいるのかどうかわからない生き物です。
成魚を飼育している水槽にインフゾリアが発生しているはず(たぶん)
成魚を飼育している水槽には多少は発生していると考えていいでしょう。
そこで私の場合、一日に二回、成魚を飼育している水槽の水で稚魚の水槽の水替えを行いました。
そうすることで、成魚の水槽に発生しているインフゾリアが稚魚に与えられる、と考えるのです。
正直、ちゃんと食べている保証はありませんが、仕方がありません。
コリドラスの稚魚の餌でインフゾリアを卒業したら
次はブラインシュリンプに
稚魚が一回り大きくなったら、餌をブラインシュリンプに切り替えましょう。
ブラインシュリンプとは、海外の塩水湖に生息する甲殻類の一種で、日本では
「シーモンキー」
などの名前で売られていることもあります。
ショップでは乾燥した粉末状の卵が売られていて、これを海水と同程度の塩水に入れてエアレーションし、30度前後に温めながら24時間経過するとふ化します。
コリドラスの稚魚にブラインシュリンプの与え方
コリドラスの稚魚に与える場合、このふ化したばかりのブラインシュリンプを使います。
光に集まる習性があるので、ふ化したブラインシュリンプを懐中電灯などで一か所に集めてスポイトで吸い取り、目の細かい網で濾して真水でゆすいでから与えましょう。
ここでの餌やりの回数が重要なので、できれば一日四回、少なくとも三回は与えたいところです。
ブラインシュリンプを与えてしばらく経過したら稚魚が大きくなるので、四回の餌やりのうち一回を砕いたタブレット飼料にするなどして、徐々に人工飼料にならしていきましょう。
ここまでくれば、かなり飼育が楽になるはずです。
順調にいけば、人工飼料100%で飼育できるころには成魚と一緒に飼育できるくらい大きくなっているでしょう。
コリドラスの稚魚の餌はいつから与えるの?【まとめ】
稚魚の初期飼料であるインフゾリアは、扱いというか感覚が難しく、与えている実感がわきにくい餌です。
この期間を過ぎてブラインシュリンプを与えるようになったところから、飼育者の努力が問われるようになります。
大きくなるまでの一時期だと割り切り、頑張って餌を与えましょう。
もちろん、こまめな水替えも必須です。