美しくレイアウトされ、きちんと管理されたアクアリウムで泳ぐ華麗な熱帯魚たち。
熱帯魚を飼おうと思ったら、誰もが憧れますよね。
ところが、そんな水槽で寄生虫が発生することがあります。
見た目が不快ですし、魚にもいい影響などあるわけがありません。
今回は、熱帯魚水槽で発生する寄生虫とその対策についてご紹介します。
なお、一部は魚に寄生する生き物ではありませんが、水槽内害虫としてここで紹介しますね。
Contents
熱帯魚の寄生虫-イカリムシ・ウオジラミ
熱帯魚につく寄生虫の代表格といえるでしょう。
ウオジラミは直径5ミリほどの丸い生き物で、半透明の体をもっています。
イカリムシは5ミリ~1センチほどの大きさで、糸状になって魚にくっついています。
どちらも肉眼で確認することができるでしょう。
イカリムシやウオジラミは吸血性の寄生虫で、魚の体表に取り付き、血を吸います。
これが直接魚の死因になることはありませんが、寄生されている数が多いと血を失いすぎてしまいます。
また、寄生されているのが魚にもわかっているようで、その部分を岩や流木にこすりつけ、傷を作ってしまうことがあります。
もし見つけたら、ピンセットでつまんで取り除きましょう。
目に見えるものを取り除いても卵が残っている場合が多いので、定期的にチェックすることになります。
持ち込まないことが最大の予防なので、新しく魚を買うときは入念に体表を確認しましょう。
熱帯魚の寄生虫-カマラヌス(吸血線虫)
日本ではまだ知名度が高くありませんが、海外では有名な寄生虫です。
非常に厄介な寄生虫で、魚の体内に完全に入り込み、内臓を食い荒らします。
魚が瀕死状態になって初めて、腹部から顔を出し、寄生されたことがわかるのです。
寄生されれば確実に死に至る恐ろしい寄生虫で、どの魚にも寄生しますが、卵胎生の魚が特に寄生されやすいようです。
床材に卵をばらまくため、一匹でも寄生された魚がいたら、水槽内のすべての魚に寄生していると考えましょう。
少なくとも日本で市販されている魚病薬では有効な治療法がなく、為す術がありません。
購入した魚のチェックでも見つけられないので、飼育者にはどうすることもできないのが実情です。
海外製の魚病薬で有効だと言われているものがいくつかあるようなので、個人輸入ができるのなら使ってみてもいいでしょう。
熱帯魚の寄生虫-ズミミズ
ミズミミズは水生のミミズで、餌として売られているイトミミズに近い生き物です。
体は白色で、全長は1センチ程度になります。特に魚に寄生することもなく、ほかの病気を誘発することもないため、これといって害はありません。
なぜここで紹介したかといえば、見た目が非常に不愉快なのです。
ミズミミズは一気に大量発生し、水槽内のガラス面などところかまわず這いまわります。
せっかく水槽を見たいのに、水槽内のどこを見てもミズミミズが目に入ることになるのです。
どうもあまりおいしくないのか、魚もミズミミズを食べようとはしません。
水質が悪化した際に発生するので、日ごろからこまめに水替えを行い、水質をきれいに保っておく必要があります。
一度発生したら駆除は難しく、思い切ってリセットするしかないでしょう。
熱帯魚に寄生虫が!イカリムシ・線虫・ミミズの被害にあったときの駆除方法は?【まとめ】
今回は水槽で発生する寄生虫と害虫についてご紹介しました。
予防策としては、ほかの病気にも言えることですがまずは水質を良い状態に保つことです。
また、寄生虫は持ち込まれるケースが多いので、自分の大切な水槽に持ち込まないよう、新しい魚を導入する際はよくチェックするようにしましょう。
カマラヌスの予防策は今のところありませんが、国産ブリードの魚を買うことが確実な予防策になるのかもしれません。
海外ではよく発生するようなので、輸入魚を買うときは注意が必要です。