「熱帯魚といえばエンゼルフィッシュ」といっても過言ではないくらい、不動の人気を誇るエンゼルフィッシュ。
観賞魚としてかなり古い歴史を持ちますが、いまだに初心者からマニアまで幅広い層に愛されています。
エンゼルフィッシュといえばその姿も魅力ですが、子育てする姿も魅力的ですよね?
当然、繁殖にチャレンジしたくなると思いますが、実はエンゼルフィッシュの雌雄判別は難しく、決定打がありません。
もし繁殖にチャレンジしたいのなら、ペアを狙って飼うのではなく、5~6匹で飼育して自然とペアが成立するのを待った方が確実です。
今回は、エンゼルフィッシュの雌雄判別とペアリングについてご紹介します。
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エンゼルフィッシュのオスメス!性別を見分けられる?
これだけの人気を誇り、大量にブリードされている魚ですから、オスメス判別など簡単だろうと思うかもしれません。
しかし、実際にエンゼルフィッシュの性別を判定するのは難しく、ほとんどカンと経験といっても過言ではないのです。
一応、以下にエンゼルフィッシュの雌雄判別のポイントを書きますね。
オスの特徴
・メスよりも体高がありスマート
・肛門の前に、メスの輸卵管よりも細い輸精管がある
・メスよりも気が荒い
メスの特徴
・オスよりも丸くてずんぐりしている
・肛門の前に、オスの輸精管よりも太い輸卵管がある
・オスよりもおとなしい
見ていただいて気付くと思いますが、どの特徴もオス(メス)と比べないとわからないものばかりなのです。
何度かエンゼルフィッシュの繁殖を手掛けたことのある方なら、1個体だけを見ても経験的に判定できると思いますし、私も「なんとなくオス(メス)っぽい」という程度の判定ならできます。
ですが、確実にペアを選んでほしいと言われると困ってしまいます。
エンゼルフィッシュのペアリング
雌雄判別が難しいということは、飼育していてほとんど区別がつかないということで、良く言えばどちらでも魅力は変わらない、ということになります。
ということは、雌雄判別しなければいけないのは繁殖を狙う場合だけですので、エンゼルフィッシュのペアリングについてご紹介しましょう。
最初から大きめの水槽を用意する
もしエンゼルフィッシュを繁殖させたいのなら、最初から大きめの水槽を用意し、5~6匹の群れで飼育しましょう。
水槽は最低でも60×45×45センチ、できれば90×45×45センチの水槽を使います。
また、後でペア以外の個体を分けることになるので、もう一本水槽を用意しておきます。
たいてい、ショップで購入するときは幼魚ですが、すぐに大きく立派に育ちます。
感覚的に、少なくともブリードもののエンゼルフィッシュはオスとメスが偏りなく混ざって販売されているので、5~6匹飼っておけば必ずペアがとれるはずです。
ペアがほかの個体を追い払うようになる
餌をたくさん与えて大きく育てて、ある日気付くと2匹のエンゼルフィッシュが結託してほかの個体を追い払うようになります。
そうなれば、雌雄の区別はともかくペアなのは確実ですので、ほかの個体を別の水槽に移動させ、落ち着いた環境を用意してやりましょう。
あとは産卵場所を作ってやれば、ペアで仲良く子育てする姿が楽しめるはずです。
ちなみに、ショップで成魚のエンゼルフィッシュがペア販売されていることがあります。
もちろん、このペアを買えば確実なのですが、環境変化でペアが解消してしまい、雌雄なのにペアリングしない、ということが起こる場合もあります。
こればかりは相性なので、あきらめるしかありません。
エンゼルフィッシュのオスとメスの性別の見分け方は?【まとめ】
今回の記事では、エンゼルフィッシュの雌雄判別についてご紹介しました。
といっても、決定的に判断できる材料があるわけではなく、経験的に判断するしかありません。
エンゼルフィッシュのペアが必要なのは繁殖を狙う場合だけですので、はじめから複数匹で飼育し、自然とペアになるのを待つのが一番確実で近道です。