ダックスフンドは特別臭いの強い犬種ではありませんが、口臭の原因には以下のような原因があります。
・歯周病、口腔内疾患
・口腔内の乾燥
・内臓疾患
・ドッグフードの劣化
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
内臓疾患の場合は、自宅ではどうにもできないこともありますが、歯周病や口腔内の乾燥、フードの劣化の場合には自宅でケアをしてあげることができます。
ここでは、ダックスフンドの口が臭い原因と、対策について、ご紹介していきます。
Contents
ダックスフンドの口が臭い時の原因は?
ダックスフンドは本来あまり臭いが強い犬種ではありません。
ですが、愛犬の口の臭いが気になったことはありませんか?
それでは、ダックスフンドの口臭の原因をご紹介していきます。
*歯周病、口腔内疾患は腐敗臭がする
犬の口臭の原因で、最も多いのは歯周病と言われています。
歯肉だけが炎症を起こす歯肉炎とは違い、歯や歯の周囲にある靭帯、歯を支える骨にまで炎症を起こす病気です。
犬は通常、人に比べて歯についた汚れが歯石に変わるスピードがとても速いと言われています。
歯周病は3歳以上の犬の約80%が罹患していると言われ、歯垢や歯石から発生するにおいや炎症による膿から腐敗臭に近い口臭を発生させる原因となります。
また、口腔内に腫瘍が出来ている場合も、口臭が発生する可能性があります。
特に悪性腫瘍の場合では、口腔粘膜や歯肉だけでなく、骨組織も破壊されるため、歯周病と同じような腐敗臭が発生する場合があります。
我が家のダックスフンドも16歳になるため、歯周病を患っています。
子犬のころから歯磨きガムや、歯ブラシによる歯磨きをしてきましたが、やはり加齢に従って徐々に口臭が発生してきました。
同じ腐敗臭でも、悪性腫瘍の場合は、口の周りを痛がったり、食欲が低下する、食べこぼしが増えるなどの症状が出てきますので、注意して観察してみましょう。
*口腔内の乾燥は生臭く、魚臭くなる
口腔内の水分が不足すると、唾液が濃縮されねばねばし、口臭の原因になります。
口腔内が乾燥してしまう理由は主にこちらになります。
・飲水量が少ない
・暑い季節で口をあけて呼吸をしている
犬は通常、暑い季節には体内の熱を下げるために口を開けて呼吸をするため、口腔内がいるもより乾きやすくなります。
*内臓疾患はすっぱい臭いとアンモニアのような臭い、便の臭いがする
愛犬が内臓疾患を患っている場合にも、口臭がすることがあります。
内臓疾患を患っている場合は、すっぱい臭いとアンモニアのような臭い、便臭と3種類の臭いがあります。
<すっぱい臭いの場合>
口臭がすっぱいと感じる場合は、胃腸の不調がある場合があります。
特に胃炎があると胃酸の分泌が多くなるため、他にも嘔吐などの症状があります。
急性胃炎の場合は、感染症、異物を飲み込んだ、中毒などが原因としてあげられ、慢性胃炎の場合は免疫の低下、胆汁の逆流、他の疾患の二次的な症状である場合が多いと言われています。
<アンモニアのような臭い>
アンモニアのような臭いがする際には、腎臓や肝臓の異常が考えられます。
通常、腎臓と肝臓の働きによって体外に排出されるはずの物質が、腎臓や肝臓のトラブルで体内に溜まり、口臭につながることがあります。
<便臭がする場合>
便臭がする場合は、ひどい便秘、腸閉塞や超のねじれなど重い症状を起こしている場合があります。
こうした重篤なトラブルが生じている場合は、便のような嘔吐物を吐くこともあり、その他にも強い腹痛や痛みを伴う全身の緊張感、ぐったりしている、下痢または便秘などの症状がみられることが多く、この場合は生命にかかわる可能性が高いとされています。
*ドッグフードの劣化
みなさん、ドッグフードは空気に触れると脂質が酸化して劣化するのはご存知でしょうか?
こういった劣化したフードを食べることで、いつもと違う口臭がする場合があります。
このような劣化したフードを食べ続けていると、下痢や嘔吐、腹痛などの原因になるため、封をしっかりとして保存するようにしましょう。
ダックスフンドの口が臭い問題の対策は?
ダックスフンドの口臭の原因が分かりましたね。
それではそれを踏まえて、口臭対策をご紹介していきます。
*歯周病が原因の口臭の対策
歯周病由来の口臭の対策には、
・自宅での歯磨きの徹底
・歯磨きガムやロープを噛ませる
があります。
我が家では「口臭が強くなってきたな」と感じた時に、歯ブラシで歯磨きをするようにしています。
初めは嫌がることもありますが、慣れてくれると仰向けで寝た状態で行うことが出来るようになります。
また、飼い主さんが歯ブラシを使っての口内ブラッシングが苦手な場合は、「歯磨きシート」という商品がショップで売られていますので、活用するようにしましょう。
我が家では子犬の頃にこのシートを使ってみたことがありますが、指に巻き付けて歯を磨くものでしたので、指をガジガジと噛まれて、若干痛かったのを覚えています。
長い間蓄積してしまった歯石や歯垢については、自宅で掃除しきるのはなかなか大変ですので、病院で歯石除去をお願いするようにしましょう。
また、奥歯は磨きにくいため、歯磨きガムを使ったり、ロープやタオル地のおもちゃを噛ませると、遊びながらケアすることが出来ます。
*ドッグフードを選びなおし、やサプリメントを使用する
ドッグフードには、ドライタイプとウエットタイプがあります。
もし、現在ウエットタイプのフードを使用していて、歯垢が気になる場合は、ドライタイプのフードに変えるようにしましょう。
また、食べるだけで歯磨き効果があるフードもありますので、チェックしてみてください。
さらに、口腔内の善玉菌を増やすサプリメントも販売されています。
このサプリを日常のデンタルケアにプラスして与えることで、口腔内の環境をきれいな状態で維持し、口臭の予防が可能になります。
歯周病菌は口腔内から血管に入って、重篤な疾患を引き起こすことも考えられるため、これらの疾患の予防にも繋がります。
我が家でも1度、口臭予防のサプリメントを使用してみたことがありますが、選んだサプリが悪かったのか、正直口臭についてはあまり改善されませんでした。
大きな改善がなかったので、すぐに使用をやめてしまいましたが、もしかしたら使い続けていたら口臭が改善されていたのかもしれませんね。
*内臓疾患が疑われる場合はすぐに病院へ
内臓疾患が疑われる口臭の場合は、飼い主だけではどうにかすることが出来ない場合があります。
そのため、口臭の他に嘔吐や下痢・便秘、腹痛などの症状が出た場合はすみやかに病院に連れて行くようにしてください。
また、口腔内の乾燥が原因で口臭が疑われる場合には、飲水量をチェックし、こまめに水分をとらせるようにしてください。
健康な犬でも口を開けて呼吸することはありますが、あまりにも呼吸が早かったり、常時口を開けている場合は室温が高すぎることが考えられますので、室温をチェックしてあげましょう。
その他のダックスフンドが臭いと感じる原因
「口臭のケアをしてもまだ臭う…。」
そのような場合は、もしかすると愛犬のダックスフンドの臭いは口臭ではないのかもしれません。
それでは、口臭以外にダックスフンドが臭う原因をご紹介します。
*体臭
人間のように汗を流すことはなくても、ダックスフンドの体には皮脂を分泌するアポクリン汗腺と皮脂腺が全身に分布しています。
このアポクリン汗腺と皮脂腺から分泌された皮脂が酸化したり、細菌が皮脂を分解することで、体臭を発生させるようになります。
この他に目ヤニや耳垢、肛門腺からの臭いも体臭の原因となります。
いつもと違う体臭を感じた場合は、皮膚トラブルや耳の疾患、肛門の疾患がある可能性がありますので注意しましょう。
*排泄物による臭い
排泄物が体についている場合、ダックスフンドから排泄物のノイがすることがあります。
ダックスフンドは他の犬種より足が短くいため、比較的排泄物が体に付着しやすい傾向にあります。
特に後ろ脚やしっぽ、下腹部の毛が長いロングヘアーのダックスフンドは、長い部分の被毛に排泄物がかかりやすいので注意しましょう。
我が家のダックスフンドはトイレシートの中に体は入っていますが、胴が長いことを自分で分かっていないのか、度々シートから微妙に外れることがあります。
そしてトイレが終わって体をターンさせたときに、ご丁寧に前脚と後足でおしっこやうんちを踏みつけてしまいます…(笑)
この行動は子犬の頃には良く見られていましたが、成犬になると自分の胴の長さを認識するようになるのか、踏みつけることは少なくなりました。
ダックスフンドの口が臭いの原因と対策!【まとめ】
いかがでしょうか?
歯周病になると歯茎に痛みが出てしまうため、歯磨きを嫌がる子もいますが、子犬のころからの口腔ケアで歯周病の発生を遅らせることが出来るようになります。
我が家のダックスフンドは、もう16歳でおじいちゃんになり、歯周病も患っているので、歯茎に痛みがあり、歯ブラシを嫌がるようになりました。
そのため、今では歯ブラシでのブラッシングはやめて、柔らかい歯磨きガムのみで歯磨きをしてもらうようにしています。
自宅でのケアをしても、口臭が治らない場合や、嘔吐などの症状がある場合には、重篤な疾患がある場合がありますので、すぐに病院を受診するようにしてください。