このMustela putorius furoはラテン語で、直訳すると「臭いイタチ」となります。
カッコいい学名だけど、実はストレートに「臭い」と言われているわけです。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
フェレットって、実際はどの程度の臭いがする動物なのでしょうか。
フェレットのおならの秘密にも迫ってみましょう。
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ほとんどのフェレットは手術で臭腺を取っている
現在、お店に出ている大多数のフェレットは、生まれて間もなく去勢・避妊手術とともに、臭腺を除去されています。
そのため、家庭の室内にケージを置いて飼育しても、人間が無理なく生活できる臭いまで抑えられています。
この手術は、フェレットを繁殖しているファームが、個人で自由に繁殖して自分達のファームが儲からなくなるから、というのもありますが、実はフェレットって、去勢・避妊をしないと、けっこう大変なことになるというのが、大きな理由になっています。
手術をしていないフェレットをノーマルフェレットと呼びます。
オスのノーマルフェレットは、最大で3kgほどにまで成長する個体もいますので、大きなフェレットが欲しい!という飼い主さんの願いを十分に満たしてくれます。
手術済みのフェレットなら1.5kgくらいが限度ですから、約2倍に成長してくれるのは魅力です。
しかしオスが発情期を迎えると、体臭が増して強烈な臭いを発します。
人間のワキガを何倍にも濃縮した液を鼻に付けられたと想像してみてください。
…… つらいですね。
メスのノーマルフェレットは、逆にとてもミニマムな身体で、600g前後となります。
オスほどの体臭もなく、手術済みフェレットと比べても、臭いの点では気になりません。
しかしメスは発情期にオスと交配できないと、エストラスという病気になり、死んでしまいます。
命の危険にさらされることを考えて、避妊手術が行われるのです。
フェレットの臭いを抑える対策とは
「ノーマルフェレットのオスの大きさで、臭いのない子が欲しい!」
「手術済みのフェレットしかいないのに、友達に『臭い』と言われた!」
フェレットと臭いは、切っても切れない関係にあります。
自宅にフェレットがいても、フェレ友さんの家に行くと臭いを感じます。
フェレットに縁のない生活をしている人なら、気になる臭いかもしれません。
臭腺の除去でかなり抑えることは可能なのですが、気になる時はハンモックや敷物、フェレット達が部屋で放牧中に潜り込む毛布などをこまめに洗濯する、消臭剤を置くなどの対策が必要です。
我が家はフェレット達が亡くなった後に引っ越しましたが、彼らの遺品をたまに出してみると、なかなか強烈な臭いが残っています。
動物園の臭いに近いかもしれません。
でも、布類の臭いを取るだけでも、フェレット達の臭いを抑えるには効果的ですよ。
*フェレット自身も清潔に
また、月に一度くらいは、シャンプーもしてあげてください。
これは臭い対策にもなりますし、フェレットの皮膚を健康に保つ効果もあります。
耳掃除も2〜3週間に一度くらいはしてあげてください。
臭いと耳ダニ対策になります。
ただし、フェレットに香水や消臭スプレーなどは絶対に掛けないでくださいね。
フェレットは臭いに敏感なので、くしゃみを連発したり、臭いで体調を崩して食欲が落ちたりします。
舐めてしまうのも危険です。
*ノーマルフェレットのオスは成長したところで去勢手術がベスト
大きなフェレットが欲しくてノーマルのオスをお迎えしたけれど、臭いの問題をどうにかしたいと思う飼い主さんも多いようです。
そんな時は、1歳を過ぎて身体が大人になって成長が止まったところで去勢手術をすると、身体は大きくて臭いが少ないという良いとこ取りができます。
ノーマルのオスは興奮した時、発情期に強烈な臭いを出しますが、そのほかに睾丸(タマタマ)の辺りからも強い臭いを発します。
ただ、私がフェレ友さんのノーマルフェレットを抱っこさせてもらった時は全然臭いとは感じませんでした。
あの時はオフ会でフェレットがたくさん周りにいたのと、自分の家にもフェレットがいると、わからなくなります。
そして何より、フェレットの飼い主はフェレットの独特な臭いが大好きです。
世間に迷惑さえ掛けなければ、フェレットの臭いは、むしろ幸せな香り。
臭いが恋しくなることさえありますよ。
フェレットもおならをするの?!
これは、手術済みのフェレットではないのでは?と、思います。
少なくとも我が家のフェレット達はしなかったし、フェレ友さん達の中で話題になったこともありません。
おならなら、犬の方がよくします。
私しかいない室内で、プオーンと異臭が漂ってきたので振り向くと、シレッとした顔でうちの犬がこちらを見ていることがあります。
尻尾を持ち上げて嗅いでみると、すごい臭いが……
フェレットでは、そういうことはありませんでした。
もしフェレットがおならをするとしたら、ノーマルフェレットのオスやメスが、興奮したり、身の危険を感じた時かもしれません。
犬でもありますよね。
犬の場合は「肛門腺」と呼びますが、動物病院に初めて連れて行った時などに、うちの犬はよく肛門腺を吹きました。
おならとも違う、不思議な臭いで、こちらは臭いというよりも、「何だこの臭い?!」と、首を傾げてしまうようなものです。
フェレットの場合は、先程お話ししたように、ワキガを濃縮した強烈な臭いです。
首を傾げるなんて甘いものではなく、思わず「ウッ」と息が詰まるような臭いです。
でも、ノーマルフェレットを飼っている家では、去勢せずに過ごしています。
もしかしたら、フェレットと共に生きると、そんな臭いすら愛おしく思うのかもしれませんね。
フェレットの臭いを抑える対策は必要?【まとめ】
・ノーマルフェレットの臭腺の臭いはワキガを濃縮した感じ
・手術済みでもフェレットには独特の臭いがある
・フェレットが触れる布類をこまめに洗って臭い対策を!
・フェレットのシャンプーや耳掃除も定期的にしよう
・ただしフェレットに香水や消臭スプレーは厳禁!
・ノーマルのオスは成長が止まってから手術するのもおすすめ
・手術済みフェレットはおならはほとんどしないと思われる
・臭いと言われてもフェレットの飼い主はこの臭いが大好き!
フェレットの臭いは、正直に言うと他の動物よりも強いと思います。
気になる場合は、布類の消臭が最も効果的に思えます。
でもほとんどの飼い主がフェレットの臭いを好きだと感じるのも事実です。
きっと一緒に暮らすと、「フェレット」という動物が丸ごと可愛いと思えてしまうほど、彼らには魅力があるのでしょうね。
もちろん私もそんな飼い主の一人です。