十分な大きさのケージで、それぞれの個体のサイズを揃えられるのなら、ヒョウモントカゲモドキを多頭飼いすることは可能です。
*画像はイメージです。画像と本文と直接の関係はありません。
ただし、あまりに大きさが違うと、まれに小さいほうが食べられてしまうことがあります。
共食いまでいかなくても、小さくて弱い個体が喧嘩に負け、徐々に弱っていくこともあります。さらにいえば、オス同士は激しく争います。
今回は、ヒョウモントカゲモドキの多頭飼いと共食いのリスクについて解説します。
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ヒョウモントカゲモドキは共食いはしない?
結論からいえば、基本的にはヒョウモントカゲモドキが好き好んで共食いすることはありません
。少なくとも、同じような大きさの個体を襲って食べるようなことはしません。
一方で、野生のヒョウモントカゲモドキは昆虫をはじめ、サソリやクモ、小さなトカゲまで食べてしまうたくましいトカゲです。
そのため、アダルトサイズの個体にベビーサイズの個体を見せると、反射的に食べてしまうことがあります。
同じケージで多頭飼いする場合、同居する個体のサイズを揃えるのが大前提です。
ヒョウモントカゲモドキのペアの同居は可能?
オスとメス、両方とも十分に成熟しているのなら、サイズもそう変わらないはずです。
ペアの相性がよければ、同じケージで同居することは可能です。
ただ、このペアがいつ交尾するかわかりません。
特にメスは産卵前になると、卵に栄養やミネラルを吸収されるため、餌の栄養価に気を使う必要があります。
床材に湿った土などを用いていれば自然産卵も可能ですが、卵を見つけたオスが食べてしまったり、転がしてダメにしてしまうこともあります。
最初から繁殖を意識し、そのためのペアリングとして一時的に同居させることは当然可能ですが、普段から同居飼育するのはオススメしません。
ヒョウモントカゲモドキのオス同士の同居は可能?
野生のヒョウモントカゲモドキは、オス1頭とメス複数頭からなるハーレムと呼ばれる小さな群れで暮らしています。
そして、このハーレムには緩い縄張りがあり、オス同士はこの縄張りを主張しあいます。つまり、オス同士を同居させると喧嘩する可能性が高くなります。
広い自然環境では弱いほうが逃げれば済むことですが、ケージ内では逃げ場がなく、弱いほうが徹底的に攻撃されます。そのため、オス同士は同居できません。
多頭飼いはすべき?
ただ飼育するだけなら、多頭飼いのメリットはほとんどありません。
ただし、本来は小さな群れを作って暮らす生き物ですから、うまくいけば個体同士のコミュニケーションのようなものが観察できます。
ヒョウモントカゲモドキを同じケージで多頭飼いする場合、次の点がポイントになります。
(2)同居させるのは同じサイズのメスのみ。
(3)同居する個体より多い数のシェルターを用意すること。
こうした条件であれば、多頭飼いがうまくいく可能性があります。
ケージを用意し、個体をケージ内に入れたら、数日間はよく観察しましょう。
うまくいっていれば、お互いに自分のシェルターを決め、干渉しないようにしつつ暮らす様子が観察できます。
時折顔を合わせた際、道を譲ったりお互いを舐めたり、彼らなりのコミュニケーションが見られるはずです。
こうした様子は多頭飼いでしか観察できないので、もしこの様子を見てみたいのなら、多頭飼いにチャレンジする価値はあるでしょう。
ただし、いくら条件を揃えても個体の相性が合わず、喧嘩ばかりしてしまうこともあります。
そうしたときにすぐ隔離できるよう、予備のケージは必ず用意しておきましょう。
ヒョウモントカゲモドキは共食いする?【まとめ】
共食いをすることは少ないものの、ヒョウモントカゲモドキの多頭飼いにはある程度のリスクを伴います。
ただし、多頭飼いでしか見られない姿もあるので、スペースなどに余裕があれば、チャレンジしてみてもいいと思います。