魚って普段は泳いでいますよね。
もちろん普段は滅多に泳がない魚もいますが、たいていの魚は水中を気持ちよさげに泳いでいます。
常に泳がないと呼吸ができなくて死んでしまうという魚もいるくらいです。
クマノミも普段はゆらゆらと体を動かしながら泳いでいることが多いですが、水槽の下でじっとしているときもみられます。
これはどういう理由なのか?
飼育でも大切になるポイントを含め解説していきます。
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夜はクマノミも睡眠をとっている?
水族館によっては宿直業務といって、夜に一人飼育員が泊まって一日の最後に点検をする仕事があります。
当時働いていた水族館で宿直業務中、夜の暗い水槽を懐中電灯でそっと照らして覗いてみると、クマノミたちはイソギンチャクや石の隅の中で体を横にしていました。
この夜のシチュエーションで横になる理由は睡眠ですね。
クマノミも寝ることでとだってあります。
実は最近、別の魚の研究で人間に近い睡眠サイクル(レム睡眠とノンレム睡眠)があることが確認されています。
クマノミたちも夜になるとじっと隅で横になり、朝がきて明かりをつけると泳ぎだします。
この観察と、研究事例を照らし合わせると、クマノミも夜は横になって睡眠をとっているのだろうと想像できます。
クマノミが横になるときは何か起きているときもある。
とはいえ、横になる行動自体が一日をとおしてずっと見られるという場合はなにか異常が発生している可能性があります。
日中はイソギンチャクから離れはしませんが、ゆらゆらと泳いでいるのが普通の魚です。
私の経験でも、イソギンチャクの近くで泳いでいるのが普通だったカクレクマノミが、気づくとほとんど石の下にかくれて明るいところにでてこなくなったことがあります。
気になって体をチェックしてみても、病気をしている様子もない。でも依然とくらべると消極的になっている。
理由がよくわからずもんもんとすごしていました。
クマノミが石の中に潜む虫にいじめられていた。
水槽掃除をしているときにふと、水槽の中にいる虫が気になりました。
水槽内にはいろんな経路から勝手にいろんな生き物が湧いてくることがあります。
そのなかで、糸くず程度のサイズの毛虫っぽい生き物が気になりました。
寄生虫とかではなかったので、気にせず放置しておいたのですが、どうも数が増えているように感じました。
そこで昼夜と定期的に観察していると、その虫は夜に石の小さな穴からたくさん出てきているではありませんか!
その虫は夜行性で、みんなが寝静まっているときに行動をしていたのです。
そしてクマノミがその虫に触れたとき、ちょっとだけ痛そうな動きを見せたので、これはいかんということで虫を駆逐することにしました。
その日からひたすら水槽掃除を繰り返し、虫の量が減るとともに、カクレクマノミは積極的に動くようになりました。
病気やケガ、いじめられるなどの理由で横になる
このようにクマノミはネガティブな意味で横になっているときもあります。
とくに日中の明るい時間に横になっている、じっとしているのは注意です。
私の経験で他にあったのは、同居している他のクマノミからさんざんいじめられて、なんとかその場から逃げようと意思の隅の隅に移動して気づくとハマって出られなくなっていたとうこともありました。
そのままにしておくともちろん死んでしまいます。
いじめは飼育者が見ていないときにも起きている可能性があるので、そもそも水槽に複数匹クマノミを飼育している人は、何匹飼育しているかをしっかり把握しておくことが大切です。
数を把握しておけば、いなくなったときすぐ気づいてあげれます。
また病気のパターンですが、そのときは体に何かしら症状があらわれていることが多いです。その症状と照らし合わせて適した処置をしてあげる必要があります。
クマノミの普段の動きを知っておこう
クマノミも夜は普通に寝ています。
なので、暗くした後は不用意に明るくせずゆっくりさせてあげましょう。
また日中や明るいときにも横になるのはなにかよからぬことが起きている可能性が高いです。
病気なのか?それとも別の原因か?
しっかり見ていきましょう!